オリジナル解釈 20200119  書き下ろし小説 No.2

結論

・崩落事故の正体

資産家一族の、次期当主指名問題並びに、遺産相続人の崩落殺害未遂事件

 

・「崩落事件の犯人は、未遂のまま被疑者死亡で終わった。」

→「実際に使われていた痕跡を調べていたんだよ。計画殺人にしてもぶっつけ本番はないだろうしね」

→「艶美

「なんて事はない。私道の細いトンネルには元々細工があって、岩盤のシャッターが降りるようにできていたんだね。嵐の前に崩落が起きた……ように見えたのも、誰かさんが秘密の鍵でも回したからかな?」」

 

→「嵐の前に崩落が起きた」

それはターゲットが違うし、タイミングも意図したものではない誤作動。つまり事故。

 

・注意

ただし、単独犯かは不明。

星見家と複数の建設業者→下請け業者と癒着犯罪組織の繋がりがあったとすれば。

トラップを仕掛けたのも当人ではなく、請負人の可能性あり。犯行用のトラップまで、手抜き工事してしまったか?

問題

「・占いの内容は、刑事さんがどうしてこんな山奥に来たのか。(←じじい刑事さんに興味が?)

・刑事さんは土砂崩れで崩落した山道から若い女性の手足らしきものが出ている、という通報内容を調べるためにやってきた。

・結果は空振りで、壊れたマネキンだけ。ただし引っかかるものを感じて一人残っていた。」

https://dengekibunko.jp/author/kamachikazuma/trial/intelli-special/

書き下ろし小説 No.2

推理

事件の中心人物。

占い師一家長女 星見看破

・怒ると長物を振り回す。

・「だからあなたは外様なのだ」

と発言するように、侍趣味。

・知らない内に→刑部姫の、「宮本武蔵に剣を授けた」性質に取り込まれていた、と見る。

剣豪属性を獲得していたからこそ、狙われる動機となった。

 

犯人の軸。

初めの当主殺人事件から、星見看破を殺害することに、焦点を絞っていた。

最大の焦点は、「脅威が中距離飛び道具のみ、と思わせること」→「血文字で『ユミ』と書かれていた」→

隼達が言っているように、被害者が書けるかは賭けだが、それ以上に

「犯人が見ている前で被害者が書いたならば、気付いた筈」と言うのが軸。

→犯人の軸は。盗まれたことが露見している、クロスボウを露出させること。有効射程は二十メートル。

(ただし、訓練されていない者が扱う場合には→照準時間、命中率、有効射程。共に性能が落ちる)

当主は正面から、防御創無く致命傷を負わされていた。

また、急所の一つである右肺を正確に突かれていた。

普段ならばともかく、「実際は別口からだったものの」、

・当主は自分宛の脅迫状を送られており、警戒していた。

・ゆえに、身内からだろうと正面からクロスボウで狙われて、あっさり右肺を射たれるのはおかしい。本当に射撃ならば、回避できる可能性があった筈。

→「血文字で『ユミ』と書かれていた」

↓ 

作中で設定されている犯人は、クロスボウの持ち主ではない。

結論。

自前の近接武器である、隠し短剣が本命の凶器。

隠し短剣による暗殺剣に、アイデンティティーがあるからこそ、ダミーとして中距離武器・盗んだクロスボウを警戒させようとする。

その意図のために、メイド殺害及び刑事襲撃を実行する。

当主を殺害したことすら、本命のターゲットである星見看破の長物のリーチが活かせない、

→私道やトンネル内での、暗殺を成功させるため。

そう考える。

・鍵束を一度奪った上で、トラブルを装って返却し、

→殺人犯が、密室の館内に閉じ込めようとしているから。チャンスをついて脱出しなくては、と焦らせる誘導。

→本命のターゲットが、逃亡でも人質刑部姫奪還のためでも。私道やトンネル内に誘き寄せられたところを、

・隠し短剣で不意打ちして、暗殺する。

 

それが、本来の真犯人の希望だった。

更に言えば星見看破の首は、崩落犯人も狙っていた可能性がある。

あのマネキンは、実験だったのではないか。

「2

艶美

「本題は挙動不審な星見導入について。こいつは狩猟マニアで部屋にいくつもクロスボウを持っているの。滑車を使わないと弦を引けないような超大型から、カメラバッグに入っちゃうピストル式まで。山で空き缶撃っていたのが咎められないかビクビクしていたんだよ。当然シロ、ただの杞憂。いわゆる幻覚犯ってヤツだね、紛らわしい」



「つまり、冒頭で艶美が山道を歩いていたのはこれの調査だな」


艶美


クロスボウが実際に使われていた痕跡を調べていたんだよ。計画殺人にしてもぶっつけ本番はないだろうしね」

「【えんびめも】

・内幕隼職業は刑事ですと名乗った時に場がざわつく。特に星見導入がロコツにビクビク。」

「【隼の手帳】

・八井敏、豊川龍などが何か勘違いしてこっちに噛み付いてくる。

・どうやら占い師一族と大企業関係者の間で揉め事があるらしい。

・執事の狩場咎やメイドの松島恋は占いについてはチンプンカンプンで、会話についていけない。

・豊川龍はズボンのポケットに片手を入れている。


【えんびめも】

・実は星見収斂を害する脅迫状が届いていたよ。大企業側は、刑事を呼んで → 身を守るつもりかって収斂に詰め寄り中(じりじり」

つまり。

「6

・八井敏と豊川龍が揉める。収斂には聞きたい事があったが、使用人は関係ない。何故彼女が狙われなくてはならないのだ、との事。」

からすれば、

この二人は事故が道路でも自動車によるものでもなく。

事故被害者・星見看破と執事の身内による計画犯罪ではないか、と疑っていた。

保険金目当て、とも見ていたか。

ただし、星見収斂については冤罪。星見導入が、遺産事情も含めて画策。過去の件は未遂。

【隼の手帳】

・息抜きに長女の看破が占いを披露する。

・ただし看過は占いに振り回される人を小馬鹿にする節がある。本当に百発百中で全知全能なら自分は車椅子生活にはならなかったし、執事の狩場の怪我も事前に防げたはず、との事。」

https://dengekibunko.jp/author/kamachikazuma/trial/intelli-special/page05.php」より

崩落犯人

「改めて、妹 星見看破殺害を計画。

・動機の妄想

星見家にまつわる不祥事(プログラム投資の赤字・建設業者の手抜き工事)のいくつかが。ワンマン経営の当主星見収斂ではなく、実際は星見導入が主導したものだった。

(トラップから、手抜き工事の件の可能性大。)

→故に現当主から、次期当主指名問題で失脚させられそうだった。

家督は、失点を出した兄でなく、第二相続権保持者の妹に譲る」

そう警告されていたと憶測される。

天気予報により、爆弾低気圧接近を知る。

犯行計画に利用。

「遺産相続人の崩落殺害を、

1、元々低気圧以前から崩落が起きていた。低気圧の悪条件中に、トンネルで崩落事故が起きた、自然災害と誤魔化す。

2、殺人事件と判断されたならば、事前に当主宛に脅迫状が来ていた為、人違いで罠にかかった、と誤魔化す。」

そういうつもりだった。

トンネルで予行演習、成功。

当主・収斂宛の脅迫状を、外部犯を装って、導入が出す。

収斂を狙った暗殺で、看破が巻き添えで殺害された、と偽装する計画だった。

しかし、実際は踏んだり蹴ったり。

・予行演習を不審に思った、隼刑事が一人残ってしまう。

・また、別件である

「趣味の野外クロスボウ練習」を、思い過ごしで調査していた艶美探偵が。

「本番用の殺害トラップに、誤作動で巻き込まれるところだった。」

知らぬ間に、

・隼は艶美を救い、

艶美は本命のターゲットである看破の命を、トラップを潰すことで救っていた。

艶美と隼の登場が無ければ、そして。看破が別口にも狙われていなければ。

→看破は導入に、トラップで殺害されていたかもしれない。

いずれにせよ、星見看破を狙う別口の殺人犯の殺害計画に巻き込まれて。

崩落の犯人は、被疑者死亡で終わった。

企業組の疑問も。今回のブリーフィング発表を受けて。

・過去の事故も、導入が真犯人の殺害未遂事件、ということで。

名誉回復されるだろう。

被害者と真犯人と初めの賠償金受取人が所属した、

→星見家そのものへの、過去事件に関する訴訟も成立する筈。

 

本文より

導入の知っている情報では、

「・初友鳴は大企業幹部の隠し子を名乗っているが実際にはブラフで、企業の看板イメージを汚すために依頼を受けていた。

・八井敏は自分の『八井商事』と『松島建設』の合同公共事業で手抜き工事が行われている事は知っていたが、どちらの会社が主導したのか知りたかった。

・松島涼は自分達が手がけた道路に誰がマネキンを埋め、どんな糾弾をしたがっているのかを知りたかった。

・豊川龍は『トヨカワ自動車』製品による死亡事故が車のせいなのか道路のせいなのか決着をつけたかった。」

https://dengekibunko.jp/author/kamachikazuma/trial/intelli-special/page04.php

→星見収斂がワンマン経営だったことを考えれば、星見導入の情報ソースに疑念の余地がある。

偽造遺書からすれば、正確なのは八井と松島だけの筈。

→と言うか、星見導入にけつ持ちがいて、そこからの情報だとすれば。情報ソースは初友よりも松島寄りだ、と言うことになる。

つまり、資産家に松島の令嬢を、結婚相手に考えて欲しいグループ。

鍵は、初友と松島が年齢の近い若い女性だ、と言うこと。

 

「・遺書では、収斂の占いによって八井商事、松島建設が業績主義に傾いて粗悪な建材を使い、道路の崩落が起きた件を糾弾している。」

「隼

「もう一点、トンネルについての話があるぞ」

艶美

道祖神っていうのは石の御神体に宿る神様で、村の境なんかに置いて災いや疫病が入ってこないように道を塞ぐ役目を負っているんだよ」

「それを、星見家はトンネルに置いた」

艶美

「なんて事はない。私道の細いトンネルには元々細工があって、岩盤のシャッターが降りるようにできていたんだね。嵐の前に崩落が起きた……ように見えたのも、誰かさんが秘密の鍵でも回したからかな?」

https://dengekibunko.jp/author/kamachikazuma/trial/intelli-special/page06.php

更に憶測で飛躍するならば、

・次期当主第一候補・星見導入は、建設業者下請け。及び商社・建設業・「公共事業」と癒着。

比較的国内派。

・現当主の婦人・星見明逢は偽造遺書の件から消去法で

→「プログラム売買」に関わるIT産業のプログラム開発者の身内。故に金融・自動車産業と癒着。

比較的国外派。

・故に、純粋な独立主義の星見看破を次期当主継承前に殺害し、星見家を自派閥寄りの傀儡にしたかった、と言う背景だと見る。

・独立派と国内派と国外派の、名家内代理戦争でもあった。三派入り乱れていたわけだ。

二派閥が、正統次期当主である独立派、その首を狙っていた。

 

考えてみると商社の八井と、自動車メーカーの豊川は「灰皿を投げた件」と言い、犯罪組織関係者の可能性あり。

だから、隼刑事に噛みついたか。

「・八井敏と豊川龍が揉める。収斂には聞きたい事があったが、使用人は関係ない。何故彼女が狙われなくてはならないのだ、との事。」それなりに、堅気は巻き込まない正統派らしい。

もとい、大企業の顧問をしている大犯罪組織も、傘下下部組織の手抜き工事多発など。無届けの不審な暴走や上納金脱税を警戒しており。共通の依頼人の一人である星見収斂に、下部組織との癒着が無いか容疑をかけていた。そういうことか。

遺言状で「業績主義に走って事故に繋がった」と記述するのは、偽造者がその件と無関係で、憶測で書いたからである。

建設業者下請けとの癒着など、実態はより悲惨だった。

と言うか、遺書の偽造内容的にメイド殺害犯は

→豊川寄りであるが、豊川本人は末端の癒着相手の正体までは知らなかった。

→星見明逢も豊川を自分の所属グループとは考えなかった、と見る。豊川と相談したならば、

「最低でも豊川が聞きたいことを聞いてから、内容確認後に判断次第で、送られた外部請負人の手で、犯罪結社として処刑する。」

素人の内部協力者に手を汚させる方が、協力者による隠蔽が怖くなる。

→プロの犯罪組織ならば、

推理小説のように、密室で警察関係者滞在中に連続殺人」、なんてやらない。事故を装える、外部請負人を送り込めるんだから。

 

事件関係者紹介

【隼の手帳】

・リビングで館に住む家族や来客などの紹介を受ける

・星見収斂(ほしみしゅうれん)

56歳、男性。透輝館の主人で、上得意専門の顧問占い師。

・星見明逢(ほしみあくあ)

36歳、女性。収斂の妻。分類では専業主婦だが、家事は使用人に任せている。

・星見導入(ほしみどうにゅう)

27歳、男性。星見家の長男で、やはり占い師。

・星見看破(ほしみかんぱ)

20歳、女性。星見家の長女で、やはり占い師。足が悪いのか、車椅子で生活。

・狩場咎(かりばとが)

40歳、男性。透輝館の執事。料理人も兼任。

・松島恋(まつしまれん)

22歳、女性。透輝館のメイド。

・八井敏(やついとし)

72歳、男性。総合商社『八井商事』の一線から退いた名誉会長。

・松島涼(まつしまりょう)

17歳、女性。女子高生。大手ゼネコン『松島建設』の次期トップ。

・初友鳴(はつともなる)

19歳、女性。女子大生。金融機関大手『初友信用銀行』頭取兼代表取締役の隠し子。

・豊川龍(とよかわりゅう)

25歳、男性。国際自動車メーカー『トヨカワ自動車』の会長秘書。


艶美

「色々あって目が回るけど、ひとまずここだけ押さえておこう!

『占い師の一族がいるぞ』

『大企業の関係者がツノを突き合わせているぞ』

『つまり、館の内部と外部、グループは二つに分かれるぞ』

……これだけでオーケー」

「まあ他にも分かりやすい違和感はあるがな。奥さんの歳と子供の歳を考えると……とか、隠し子って自分から言うかね……とか、何で本家直系なのに秘書やってるのかな……とか」

https://dengekibunko.jp/author/kamachikazuma/trial/intelli-special/page02.php