力作#12パヴァーノ作フリーアデスの悲劇。大切なことはもう終わっていた、そんな話。浅井ラボ。ダメージコントロールがいかに大切か、大衆脚本家は敵なのかもしれない。

 パヴァーノの上は言わずと知れた、パンハイマの先祖。
「流石に二度は上手くいかぬと言うことか」「あの時のようにはな」
パンハイマは。バッハルバの在り方と合わせて。元々はマウデア朝に侵攻しうる異民族に母体を持つ、やはりマウデア朝に敵対していた大国内の非主流派権力者。
そのままでは大国の利害=パンハイマの利害とはならない。
 
しかし、ある情報を手に入れたところから好機を得て、名手を閃く。
イニシアティブを始めに持っていたのは
ダラッジオだった。
ダラッジオはフリーアデスとセットでも大国に勝てない。しかし何もしなければ大国の干渉で亡国する。
「そこで、周辺異民族の群➡「二十三諸国家位の群」をマウデア朝を軸に結集させ勢力にまとめ、大国に対立軸を築く策を構築する。」成る程、マウデア朝単品で大国に勝てた場合の利得と競べれば、協力者への甘い蜜も含め原価割れし、祖国へ赤字を出す裏切りをしている、とは言える。
更に、連合勢力を築いた後もそのまま衝突して勝てるとは考えていない。結局は龍皇国に挑み続けるイージェス教国のようになる。数字の上の均衡は実際の戦果に繋がらない。
「干渉しづらい勢力へまとまった上で、大国へ「弱腰な折衷案」を提供し。連合の分解・大国の属国化に同意する代わりに。元のマウデア朝の部分に関しては自分が統率を引き受けるので、雇われ国家元首に自分を据えて、内政不干渉を徹底して欲しい、と依頼する。」国姓爺合戦の仇敵のような手法だが、それでマウデア朝の崩壊は阻止できる。
「もし大国が干渉を再開する違約をした場合には、反大国連合の元盟主として元連合加盟国を再度動かす、と抑止力も手元に置く。」要は、闇金王デュピュイに、元三旗会メンバーへの同族意識があった場合の生存策である。裏切りの対価を、現金で無く出先組織内での首位→パドリエ剣士会ビスカヤ連邦派代表格ゲリュオンの選択、に求める道もあったはずなのだ。
 なお、短編集 朱の誓約の。メーデン・マヘッソの息子にしてワイマート・マヘッソの父、メルディッソ・マヘッソがダラッジオ役キャラの可能性がある。ならば、デュピュイもそうか?
ピエゾ編では誰に当たるだろうか。メルディッソ・マヘッソがロシュマイヤーの本物である可能性があるかもしれない。ならば、霜の手メンバーかバッハルバ工作員ーペディオン縁者だったのか?偽物派遣元に殺されてそうだけど。
 
国賊と言われるダラッジオのやり方は理解されないが、しかし亡国を避けうる現実案であった。
が、それをパンハイマにかぎ付けられたのは不運としか呼べない。
ダラッジオが提案した相手異民族団体の一つが、実質上パンハイマが支配する母体組織であった。トップである、大国在住のパンハイマに情報を報告した上で。その返答を元に提案を承諾した。
 
ダラッジオの連合構想がある程度纏まり実現に動き出したところで。
パンハイマの麾下は策略に動き出した。
連合内の連帯強化と加盟報酬、として。ダラッジオは
「多民族連合の宗主国マウデア朝と、加盟国それぞれ間の血の繋がり➡異民族への吸収合併成立」➡「下部組織間の組織合併を推進すること」=「マウデア朝内部の名家との政略結婚を斡旋し、遺産相続権の提供」を提示していた。
 
コストとしての「吸収合併のデリバティブ契約」を取り交わした後、ダラッジオが連合を活用する前に。
行動開始。
刺客を雇い、フリーアデスとの行軍中のダラッジオを襲撃・殺害を実現。
ダラッジオ襲撃犯は上手くやったものの、パンハイマ相手に帰れば口封じが待っているため。偽装の死体を目撃させた上で消し、逃走。一番肝心なところを受け持った外部戦力は、上手く逃げおおせた。「パンハイマ相手に帰るならば。目的実現が上手くいけば、楽に殺して貰えるという報酬の名目の口封じ。失敗しようものならば、それこそ伝統の制裁術で悲惨な虐待を受けることになる」
 
一方で。ダラッジオ襲撃のついでで殺しておけ、とフリーアデスに対してもパンハイマ麾下からの刺客が放たれていたが。その刺客は、相手がクエロ➡ソリダリ?相手だったかのように失敗。やられ方が酷くて死んだものと見なし、パンハイマも見逃したものの、一応は敗走、潜伏生活に成功した。
正直。依頼者トップのパンハイマにとってはついでの標的に放った➡ついでの使い捨て刺客の運命でしか無い。
が、使い捨てなりに何故か運命に執着されているようで、執念深く呪いを振りまきだしているようだ。短編の後味悪い、不幸マニア的なエンディングの起源はここにありそうだ。ジオルグの死、0.5ラストもこれの可能性がある。
 
パンハイマにとってはダラッジオ襲撃が成功すれば目的実現の布石を踏んだことになる。歌劇・フリーアデスの悲劇は本来、ダラッジオ襲撃阻止ルートへ到らなかった場合の経緯に過ぎない。
もしも、フリーアデスが使い捨て刺客から生き延びた幸運を、ダラッジオの代わりにその策の後継者として、国賊役を引き継ぐことへ全力を注いでいれば。パンハイマが本腰を入れざるを得ない標的になっていたかもしれない。
 
が、パンハイマにとって幸運なことに。フリーアデスはソリダリ同様に、「正しいだけで誰も幸福にしない」類の信念を貫く殉教者であった。
 
フリーアデスはパンハイマが手を下すまでも無くマウデア朝内部の、親大国派上層部+軍用麻薬支給の不祥事隠し隠滅のために死亡。その遂行に、パンハイマが放っておいた刺客が。やはり信念と意地、何より恐怖と貧困との戦いを理由に参戦し。重要な布石となっていたが。そんなことはパンハイマにはどうでもよかった。
 
フリーアデスはダラッジオの後を継ぐどころか、孤立主義を推進してーダラッジオが組んでいた異民族排斥・制裁を掲げた。その方針転換で憎悪を買い。異民族連合は元宗主国への取り付け騒ぎとして襲撃するのが自然な流れになった。「ある意味では、トップダウン過ぎる移民派遣労働者への派遣切りに火種を持つ。移民派遣労働者による、労働争議による派遣元への勝利と、ストックオプション的な資産分配権行使という奇蹟実現、だけど
 
フリーアデスがダラッジオ襲撃で死んでいても。捕食者であるパンハイマが異民族連合の影の新宗主として 内紛に見せたマウデア朝制裁を工作し、後に主導していただろうが。
フリーアデスは勝手にパンハイマの母体組織に都合がいい、利害が同方向の政策を採ってくれた。自発的なものならば、より自然で都合がよい。「自分たちはマスコミ戦略に力を注げば、
「ダラッジオが唱えたものを、後任のフリーアデスに勝手に反故にされた挙げ句、更に差別された」
被害者としてマウデア朝制裁を推進」しても文句は言われなくなる。大国としても、フリーアデスのマウデア朝が強気になって起こした問題に巻き込まれないために、マウデア朝対異民族連合
の構図を表向きは放って置かざるを得ない。外から異民族連合が攻めてくるならばともかく。内に、参政権を持つ移民労働者を抱える国がホロコースト援助者となるのは問題。移民であろうと多民族を抱える大国内部、の火種に火をつけられるのは避けたくなる。
丁度、トレト公国問題をモルディーンが放置したように。過激派がホロコーストすら起こしうるならば、可能ならば外部は手を退くべきである。
 
「話は変わるが」
結局。ピエゾ編におけるトップのベストな対応は。愛国者の暴走で国際孤立を招かないように。東条英機のように、軍部の上に立つ決断で首輪をつけて。飼い殺しで「待て」を命じ続ける、とそれが出来ないならスターリンになることを決断。
位置情報を掌握。または誘導。そして一ヶ所に集めた上で、ねずみ取りのような焼却炉で粛正。
その上で内政不干渉と経済援助を条件に、「ダリオネートの経済攻撃、とその次のペングラート干渉」の二つの内のペングラート干渉における「降参」を宣言する。「実質的な属国化」を一時承服。代わりに
「国家命令としてダリオネートの経済攻撃を止めて貰い、
かつ同盟内部の反ピエゾ派に対立軸を継続、しかし実際は睨むだけで攻撃しないでいて貰うことを要求。コントロール権も委任して貰う。
張り子の脅威相手の対立軸に対抗して残り。ピエゾ+ポレネイの二派で新たな愛国団体を結成し、内規で縛る。」
ペングラートは失っても、ストレスを強いられる残り二派は、求心力を失わずに団結を保てる。何なら、同盟の反ピエゾ愛国団体の頭首にはウォルロット・ウォルハーグを据えてもいい。愛国者の英雄の背信、という最悪の悪夢は、ペングラートを失った残り勢力を団結させる最高の素材となることだろう。
「何より、都市同盟にとっても旨味はある。だから提案に協力できる。
ピエゾ三派を、名実におけるー
実はペングラート一派、名はピエゾ国三派全てを属国化出来る。
更に、自分がとれるペングラート以外を、自分に対抗できる大国に渡さずに済む。それは大きい。だったら、ピエゾとの敵対が最悪の場合に大国間協定に左右されず実力行使で潰せる。
自分以外になびかない属国、の方が同盟にも、ピエゾ自体にも実利は大きい。
属国であるならば、その後経済攻撃すればダリオネートの側が造反者となるわけだし。」
これが最悪回避のためのダメージコントロールと言える。
 
「話は変わるが」
短編の後味悪い、不幸マニア的なエンディングの起源は「棺のアインフェンフ」的な軍用麻薬ドーピング属性キャラにある。ジオルグの死、0.5ラストもこれの可能性がある。
 
翅の残照、道化の予言、や尾を食らう蛇、朱の誓約、0,5ラストの戦場の。殺人者とされた人達は冤罪だろう。
「あいつらに大切な人を殺した報いを受けさせる」。そのシナリオ中では無実な、その件では無実な連中へ、冤罪を押しつける為の犯行が複数ある。
 
トリックは、「宝珠の代替を呪符で代用させる呪符師の数法系技術と、プラモデル型擬人造形がある化学系のコンボ」「生分解性の冷凍プラスチックフィギュアパーツ。「被害者から採取した血液中「脂質」の精密加工による「生分解性プラスチックと塗料ー特殊メイク」」「生体素材由来の液体油脂」を一旦凍らせフィギュア用の塗料・ドールとして変身させること。
恐らくは、被害者のものとされる魔杖短剣が人形側受信機宝珠役。代替宝珠を塗料と画材で作れる、その情報が大切」「「脂質入りの血」製の。可塑性の可溶性素材で構築された溶ける、遠隔操作式擬人」を使うこと」
が鍵。無関係な人間の死体に特殊メイクをして、宝珠役の生分解性プラスチック魔杖短剣を側に置いた犯行偽装、と見る。
「尾を食らう蛇」の「移民間組織抗争」由来、判断は。「現在進行形の紛争国からの移民」咒式士に見える死体と遺留品に偽装されるから。
警察が見直したときの誤差は、文書改竄で対処。現場の魔杖短剣➡「本当に分解蒸発した遺留品」は、横流し嫌疑を抹消するために記録から抹消。
「移民間組織抗争」と判断した理由である、被害者が「ウムルン系だった」ように見えた記録は見違いの事実を消すため改竄。
汚点隠しが、犯人に都合がいい方向に向いたとみる。
人間の死体を買う理由は、好事家の屍飾師趣味で片付けられる。その死体の死因が特徴的なのは、食中毒など服毒死体→シアン化毒物 
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%B3%E5%8C%96%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0が多いため。脂質に異常があるのを誤魔化すような薬物だろう。
最低でも0,5では確実。「服の上と下の血」「クエロの血が墜ちてから、全身が痛い。」「背中の冷たさ」「クエロからどんどん体温が抜けていく」。
つまり、ガユスは本物のクエロの救命に努めたつもりで、
偽物のクエロである子泣き爺じみた雪女「擬人」に殺されかける真っ最中だったことになる。生き延びられたのは、実は英雄的戦果である。だが、作中で運命に執着されているのはガユスへの刺客だったため、誰も評価してくれない。
じゃあ、クエロへもジオルグか誰かの偽物が裏切り、襲いかかっていた可能性がある。いや、或いは偽物の一般市民被害者が虐殺されている光景を幻術で見せて、それを見殺そうとする演劇をクエロの周りのダミーにやらせ、一人でも止めようとしたクエロを、抗命で襲撃したか?
「翅の残照、道化の予言、や尾を食らう蛇、朱の誓約、0,5ラストの戦場」。これらでは血塗れの現場が鍵となる。
特にライブとしての0,5は貴重である。
よくは分からないが、ピエゾ編におけるフリュー役殺害チームは旧ジオルグ事務所メンバー扱いのようだ。
翅の残照、道化の予言、や尾を食らう蛇、朱の誓約
➡ユーゴック、サイーシャ、バンクリフ、メーデン孫役はそれぞれ
オルグギギナストラトス、ガユス。
連中の代わりなのだろう。
そしてー最大のミスは、ガユス役に対する二重の手。操作対象をミスした、それが最大の失策。
「0,5」のガユスの裏切り。あれはクエロにやらせるべきだった。信念のためにクエロがガユスダミーを見殺しにすればそれでよし。その場合は2巻ズオルーそのままの地獄にクエロを堕とせる。「基、多分ズオルーはガユス×ジヴの息子のキャストの予定だから、ガユスの不幸予定は確定だけど。」
ガユス相手に失敗し。かつ、背負ったクエロダミーによる一撃で仕留めるはずが。ガユスに早抜きで負けて驚いた。
クエロの側に何が起きたかは不明だが、口封じするはずのガユスが生き延びた所から、黒幕の復讐は歪んでいったのだろう。いや、クエロを操作対象にするという最大の目標が、ガユスが操作対象となったためご破算になってしまった。
 
クエロが殺しにかかるならば魔杖短剣でなく短槍を使うはずだし、背負われたままの背後から、はクエロの趣味と言えない。