竜殺しを果たした騎士と、国を守った騎士の分かれ道。エステリーゼへの皇帝試験。ラジアータストーリーズオリ創作。2019*06*15

エステリーゼへの皇帝試験。ラジアータストーリーズオリ創作。
「皇帝の兵士の、二つの選択。竜殺しを果たした騎士と、国を守った騎士の分かれ道。
「目の前の、戦いの勝敗に無関係な民の元に駆けつけ、天災から救う」か。
「遠くの、情報がなく窮地に陥った大勢の自軍兵士の元に駆けつけ、敗北から救うか。」か。」
「昔々、大変立派な騎士であるケアン・ラッセルとガウェインの二人がいました。
二人は、戦場で、人間編の風竜の立場にいる水竜に出会いました。
水竜の任務は、自分を最優先で狙ってくる騎士団から逃げ回って、奇襲をかける砦から人員を割かせる、囮陽動任務でした。ラジアータストーリーズのように、騎士団を迎え撃ったりなどしません。
やがて、ガウェインは水竜に狙いがあることに気付きました。慌てて防備を固めるように指令を出し、部隊をまとめました。
しかし、ケアン・ラッセルは上官であるガウェインに反発しました。「最優先の水竜討伐任務を捨てるのは、正しい判断だ。しかし、軍人としてだ。
水竜が向かう先を考えてのことか?水竜が逃げた先に無関係な民間人の村があることを踏まえてのものか?」
結局、ケアン・ラッセルは部隊の決定に反して、単独で離脱しました。
水竜に勝てた、または水竜と決着をつけられたとは結果論に過ぎません。

果たして、ガウェインの推理は当たっていました。そのため味方は砦を落とされずに済み、済み、砦側前面に兵力を集中させていた→敵包囲軍は挟み撃ちを受け、壊滅しました。
ガウェインは、水竜の任務を見事に見破り、その任務を失敗に追いやったのです。
さて、二人はどちらが正しかったのでしょうか。皇帝として正しい答えを述べなさい。」
「上官の命令に背いて武勲を為すか、上官の命令通りに、軍規を守るか。」

「成る程。片方ならば正しいのは後者。
しかし、水竜の任務の読みが当たっていて尚ケアン・ラッセルが残ったならば、二人とも、いや二人セットで正しい、ですか。
→水竜は無関係な民間人ではなく騎士団増援が本命だったので、人数が多い方を逃がせば任務失敗となる。故に、自分達を足止めしている水竜に、一人足止め役を残して増援に向かい、足止めを相殺する。
ケアン・ラッセルとガウェインが信頼しあっていたから、二人は別れ、互いに戦場を預け合えたのだ。
・リーダーの器足る答えです。
あなたの父は竜殺しの騎士と共に残りました。あなたの母は、同じ質問に竜殺しが正しいと答えました。
あなたは正解です。」
「因みに、今の回答を更に推し進めるのであれば、騎士団組織とギルド部隊それぞれに着目するべきでしょう。
戦場の上位部隊は騎士団ですが、ギルド部隊の指揮権は独立してます。
→水竜が任務で引き付けたがっているのがどちらかで別れますが、普通は騎士団をとおせんぼするので。
・現場に居合わせた戦士ギルド傭兵チームが別な方向に逃げて、更に迂回して砦に帰還する。
それは邪魔されにくいです。
故に、傭兵チームの名を落とす合意さえあれば、傭兵チームの服装で帰還してより合理的に目的を果たせます。
この作戦のポイントは、「居残り役を決める基準は足の早さ」ということです。水竜が陽動役かを、斥候を出して確かめることが焦点。相手に少し攻撃を仕掛けて、ヒットアンドアウェイで目的を果たす。出方次第で帰還組に合流するなり、別方向へ更に引き付けて民を救うなりの作成が出来ます。
ガンツとジャックを見る限り、足の早さはガウェイン<ケアンだった。故に、ケアンが居残り組を引き受けて、結果的に竜殺しとなった。

試験官が呑み込んだ、帝国腐敗是正への願い、その理由。
尚、エステリーゼが回答した通り、二人セットで答えは正しい、
ですが。一番間違っていたのは、陽動にまんまと引っ掛かった指令を出した上層部作戦責任者です。風虫の谷の作戦で、砦が落ちたことと風竜退治をラークスは「まあよしとしましょう」と相殺していましたが。あの場合は作戦を決めたラークスの失点です。
現場での上官命令優先、という決定を出す必要は、作戦責任者の初めの通達任務が間違っていたからこそ起きたのです。

覚悟をしてください。
「上官命令に背いて、功績の如何を問わず事後に軍法裁判で処断されるか。上官命令に殉じて、命は守るが事後に腰抜けの烙印を負われ武門を追放されるか。」
ガウェインはヘルダルフだったのですよ。カムラン→ザーフィアスの民から見れば。

そして、上層部はその際の判断の正しさよりも、今後の戦意高揚を図り、ケアンのみ英雄とし。自らが招いた危機を無かったことにし、ケアンを倒せたのも同じ騎士団の人間だ、と誇張するためガウェインに汚名を着せました。
この国は、誰かが治さねばならないのです。