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SAO アインクラッド浮遊城の起源 仮説概論

プログレッシブ二巻の段階で、漸くキリトが目を向ける浮遊城の成立過程。

こういうことでは無いか。

はじめ、世界はALOの形をしていた。始まりのグランドクエストである妖精王への謁見。それは始めは可能であった。しかし、スーパーアカウントアバターにしてAIだったアルベリヒ、エルフの王は様々な経緯から絶望に沈んだ。

詳細は略するが、北欧神話におけるエルフ土着信仰の変遷と、アメリカインディアンにとっての西欧人襲来に直面していたような心情だった。

彼にとって何より憂鬱だったのは、自らが、勢力の長としての重責に堪えないことでは無く。勢力内で新たな、そして絶対的な支配者達に迎合しようという事態であった。とうとう、シルフの最初の領主のような暗殺劇に、内部からの手引きという裏切りによって直面した。

外部の脅威に対して皆が心を一つにすることは無く、目先の事情で紛糾するばかりであった。

PVCPであるグランドクエストに挑まないで、いつまでもPVPのギャング抗争をやっているプレイヤーを見たGMの心境だった。

同じ時の茅場昭彦も同じ心境だった。アーガスの研究チームはMHCPと言うプレイヤーへの営利的な干渉手段開発に邁進し、世界のグランドデザインをないがしろにしている。世界の尊さを認める、彼の理解者が、茅場には少なすぎた。

(略)

結論。彼は庇護する民に報われぬ小国の王であった。成果を報われぬ、実は報われたい。それが彼の起源の一つとなった。

(略)

そして、彼は数々の地中への工作、ダークエルフから奪った秘鍵と盗み出した運営の権限を元に、自らの拠点である大樹の上の都市を頂に、大地切断を実行した

(略)

 アインクラッド。浮遊城は空の上にある。

一方、ALOの AIアルベリヒが課した、謁見した「最初のものへ」転生の権利を与える。 エルフの利点は「制限時間なく滞空する能力を得る」ことだ。と設定されている。

これはアルベリヒ 最大の罠の一つと言っていい。ある程度婉曲はされているが、無制限滞空能力と空中の鳥籠アインクラッドは同一だろう。つまりー アインクラッドはアルベリヒにとってのノアの方舟

アインクラッドと言う方舟に乗る資格者を謁見グランドクエストで見繕う。「最初の」 とつけることで勢力同士の協調を阻み 競合させることでより研磨された個を収穫する。アインクラッドの規模からして最初の一人、とは嘘。実際は辿り着いた者は捕まって情報を持ち出せず、次々とグランドクエスト踏破者が罠に飛び込んでくるんだ。

とはいえ、アルベリヒにとっては 神族や巨人の襲撃、最後のラグナロクが 聖書の洪水のようなハルマゲドンだったのだろう。洪水を生き抜き、洪水後の荒野へ降臨する精鋭を手元で用意するのは、健全な野望だろう。本人はその指導者バルドルになりたくても。

(略)

その詳細を隠しながら、むしろ大地切断と言う悲劇に対処するリーダー、聖地奪還を目指す十字軍として自勢力を位置付けた。救済活動のトップ集団だ、と。富裕な業者をスポンサーとして引きつけ、インセンティブを用意することで社会人プロスポーツチームを運営、次代の育成のスポンサーとしても活躍する。

それら、社会的成功者への崇拝の念は、かつてヴァン神族に脅かされていたALO世界樹時代には考えられないものだった。

形容するなら、今いるのが自分の地位を認めない箱庭であるから、自分が社会の頂点を握れる箱庭を欲し。自らが創造した箱庭で、自らが頂点に立つと言うことだった。

雇ってくれる会社が無いから自分で会社を興してみた、というのび太君思想である。

彼は、個としては十分指導者たり得る才人であったが。

かくして浮遊城創造に巻き込まれた生命達は、大地への帰還のためリアルワールドのVRMMORPGプレイヤーを喚び、その活躍に命運を託す現在に至る。

しかしながらゲーム内AIだったエルフの王、ホロウアバターがどれだけ暗躍しようと世界創造者の主幹、茅場昭彦の夢に優越されー。本来の主犯であるホロウアバターは、バグったままフィールドをさまようことになる。

(略)

そしてーリアルワールド側の都合は、召喚された一人である黒の剣士によって解決され、召喚されたプレイヤー達には平和が訪れた。

しかし、茅場昭彦が死のうとまだ何も終わってはいない。主犯である彼にとってー

 

(しかし、思わぬ不運が彼にとって最も大切な人の出会いと絆、新しい宿命を授けたことも事実である。

いずれー彼は選択を迫られるのであろう。)