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ムシウタ 薬屋大助についての疑問の回答 日陰者のイニシアティブ

ムシウタ 薬屋大介についての疑問の回答

「何であんなに、容赦なくいられるのか分からない。」

「同じ境遇の相手に同情がない」

「虫憑きなのに、弾圧機関で再起不能にしてばかりいる理由が分からない。」

「強いのに虫憑きの敵だから、虫憑きを守ろうとするレイディーの敵」

作中で多くの意見が寄せられる。ボーイミーツガールに拘ってふゆほたるがかっこうを認めているのにたいして、三巻の海老名優がーかっこうって言う人がどんな人なのか分からない。と悩んでいる。どんな人なのか分からない、というのが本来の答えなのだと見る。

作中で師子堂戌子や有夏月がかっこうとはーって悩み、それぞれ答えを出しているし。二巻から五巻を見る限り、五郎丸もコミュニケーションをとろうとして、勢力を支えようとしている。

 

が、そこまで大した奴なのだろうか。優秀な職員。それは事実だろう。が、一号指定の中では一番勢力基盤が弱い存在であると見る。

まず第一に、出たとこ任せすぎなのだ。

「俺が生き残ればいいだけだ。俺が強くなればいいだけだ。」

「本当の敵は、虫と原虫だ」

それは事実だろう。価値観の一つだろう。

 

では、成果はどうか。かっこうが誰よりも恐れられる。そして、他の一号指定諸々が勝手にいなくなって、かっこうだけが生存し続けても。新しく生まれ続ける限り虫憑きが国家一本に服従することはないだろう。

かっこうの力の種類が問題なのだ。確かにその戦闘で勝てるし、相手は出会ったら終わり、という認識も正しい。怯えさせる抑止論でいえばかっこうは正しい。が、機動力があろうと一度に存在できるのは一ヶ所だし、かっこうの部下と組織の、捜査能力が高いというわけでもない。戦闘能力以外は専門の能力者を越えることがない。超級一種Cの方がよっぽど手強い。

目の前に来られるまでは安全、というタイプ。こそこそしている小者に、わざわざ出向く使い走りでもないし。

そうである限り、かっこうが強いだけでは虫憑きは特環に従わない。

 

「本当の敵は原虫たちだ。」かっこうが他の者が見ていないものを見ている、というのは正しい。で、それに付き合って何が嬉しいのか。付き合わされる方は、「それ、私以外の人じゃダメなの?」というのが本音だろう。かっこうがすごい。かっこうが時代を変える。かっこうを擁護する連中はそれでいいだろう。

時代を変えれば虫憑きも救われる、というのがかっこうの最終目標なのかもしれないが。救われる中に誰が入るか、はっきり見ようとしていない。

虫憑きで無くなった後、一般人にかっこうが殺されない保証があるのだろうか。

本当に助かろうとしているというより、目標を実現できる強者ープロフェッショナルで居続けることにこだわっているのでは。

確かに二巻や五巻、bug編を見ていると守ろうとしている相手との絆を大切にしているのは分かる。自分が側にいない方が救われる、というところも含めてだ。が、だったら任務を果たす際に余計なことを言い過ぎている。ラウみたいに出来ないのだろうか。

全員が戦闘する覚悟がある不良で出来た世界だったら、大助という強者による軍事政権は安泰かもしれない。しかし、虫憑きになる条件が原虫にイニシアティブをとられている以上、玉石混淆になって当然。寧ろ治世の非戦闘員をいきなり虫憑きにしたからといって。大助の価値観に共感できるのは初めから変人だったやつだけだろう。大助が声を張り上げたところで「何で分からないんだよ」としかいえない反応しか返ってこない。向こうにすれば「何でそういう生き方になるの?」という見方しかできない。

根本からずれているんじゃないの、というか五巻を見ている限り千晴とつきあっていたころから回りとずれていた。いつの時代の不器用さなの、という感じで。

結局、かっこうは「大食いを倒すためには、今の東中央支部では要素が足りていない」と勘でわかるくせに。特環の任務に従うことしかできていない。逆をいけばいいのに。

原虫を倒そう→戦力を整えよう→いろんな種類の能力者を強くしよう→感知型と遠距離攻撃型を用意しよう。

いろんな種類の能力者で原虫を探そう→情報系能力者を仲間にしよう→情報を統合できるようになったから、独自のソーシャルネットワークを組み上げてみよう。情報網用意しよう→人脈作ろう→どこの町でこういう事件が起きていて、事件に関連して新しく夢を見たものが、原虫に狙われそうだ。→そこで戦闘にできる。

戦闘を重ねる→感知能力者を生き残らせ続ける→それぞれの始まりの三匹の力の秘密に気づき出す。疑問を持ち出す。→弱点や攻略法、本体の仮説を構築して、コンビネーションで原虫を撃破。

という風に持っていく。政治力のある土師に、土師のプロジェクトじゃなくて自分の人材収集を特環の、管轄の枠を越えてやらせてほしい。特に殲滅班を指揮下におかせてほしいとねだるのが。かっこうの「俺が強ければいいだけだ。」というプレイスタイルのクリア法である。

もっと土師と取引をしろ。勢力の側近を、類似のタイプであるあさぎ等に固定するな。自分が見ているものが見えていない、相手を従わせるためには。「見返り」「報酬交渉」を大事にしろ。人身掌握の上手さ、という点でかっこうは茶深に及ばない。五郎丸もそうだろう。

逆に、人身掌握が上手くても統治機関とぶつかる形になった利奈は。寧ろ誰かに見向きされ続けたから沈んだ、と言える。余計なものを背負いすぎて消耗しすぎである。八巻のかっこうだってそうだし。四巻から茶深が生き残れているのも、誰かに探されない日陰者な分、イニシアティブをとる形で実力を発揮できるゆえだろう。

サモンナイト4で言うと。ライと比べるとかっこうはアルバ寄りな気がするが。基本的に薬屋大助の対は立花利奈のようだ。ライとフェアの関係?精神系能力に、自分が自家中毒にかかっている気がある。

同じくらい強くて厄介なのに、ハルキヨの陣営に厄介で、一号指定が放っておいても生き残る協力者が集まるのは、「本人の気が合うやつと付き合う」、ことが結果的に報酬関係になっているからだろう。

一方で、七巻を見ている限りーあの詩歌には相手の顔色を伺い。心をそれとなく、何となく読み取る力があるから四巻のように勢力を先導していくことが出来る。

十年以上君臨してたのに、二巻の状況になるかっこうと。成り行きの要素が強くて、結果的に事態を収束させていく詩歌と茶深のスピード解決ぶり。

かっこうは不器用すぎる気がする。