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「物事は円を描くように連なっている」レルム村の焼き討ちはどこから流れてきた?

「物事は円を描くように連なっている」レルム村の焼き討ちはどこから流れてきた?

レルム村の悲劇。はっきり言ってしまえば分からないことだらけであるのだ。カルマルートの悪魔憑依説を用いても、モヤモヤする。

まず、黒鎧の騎士=ルヴァイドであれば、素面で最高責任者であればあんなことはしない。六章で行った候補地に網を張る布陣。ああ言うことが出来る指揮官は、特定の人物一人を狙うために、夜にいきなり焼き討ちしたりはしない。

(あの時のルヴァイドは、聖女が心を読めそう、ということを知らないし、警戒しないはず。また、実際に五章で包囲できた通り、聖女の読心は効果範囲がある。)

まず、昼間の、訪問客が増える、自警団の動きに会わせたタイミングを狙う。

サモンナイトxのように、混乱の中で生け捕る予定のターゲットに何かあっては困るからだ。

そして、まず聖女の姿形と、村内部の人質にできそうな縁者、自警団内部の構成を確認する。本編のように「お前が聖女か」と聞くようでは落第なのだ。複数の箇所に小火を起こす準備をする。さらに、訪問客のなかに複数の間者を用意する。避難所や隣村への道など、聖女が逃げそうな場所複数に兵を伏せておく。暗闇など状態異常系の術者を捕縛部隊に加える。

届け出を出されると厄介なので、生き残らせる予定の相手に口止め料を渡し、通報内容を混乱させて貰う。(実は召喚獣だった、手配中の召喚師の縁者かもしれないので、襲撃者と一緒に逮捕された、など)

そして。決行の時間帯に、まず、村の外れで火事が起きたように見せる。自警団を急行させると共に、避難誘導で自警団員を散らばせる。訪問客も含めると避難訓練なんてできてないんだから。次に、聖女の側に逃げた訪問客の間で、八百長で喧嘩をさせる。さらには自警団員に素手で殴りかかる。訪問客全体を信用できなくさせ、聖女を安全な場所に避難させようと動かせる。後は人が少ない場所で、待ち伏せていたものと一緒に聖女と数人の警護を状態異常で倒して、聖女だけ捕まえる。

良心的にそれで済ませてもいいし。聖女さえ確保したならば、撹乱にさらに小火を起こさせるかもしれない。いずれにせよ無関係な市民は殺さずに、自警団の足を引っ張らせるために使う。

ルヴァイドならばそこまで計算を立てて動ける。こういう風に書くと、サモンナイト4の姫の軍団は結構良心的である。赤の手袋以外は人質をとらないし、焼き討ちもしない。夜襲もかけない。

理由は分からないが、今回のアメルは代役である。ロッカの後を、あの二人が追いかけていくとは思えない。

レルム村がやられた手は、デグレアのような城壁のある都市内部において。ブロンクス家のような、ある程度権威と防備のある家の要人を狙うためのものである。リシェル⚫ブロンクスに対してであれば、非道はともかくある程度は理解できる。

城門のある都市へ、夜襲と焼き討ちを併用するメリットは大きい。夜襲でなければ城門や町内部の警戒を抜けて集団行動を起こすことは難しいし、行動開始までは人混みも邪魔になる。焼き討ちをしないと、避難民の退路のために、城門を開けておく必要がないため作戦行動中に、城門を閉められて苦労することになる。外側から包囲されたりとか。それに、延焼防止のために都市内部の戦力や有志が、陽動だと感づいても消火活動に従事せざるを得なくなるため、障害を削れる。

来たのが黒騎士、ルヴァイドと言うのもそういう因果なのかもしれない。レイドがラムダとの一件でこぼした話は、内部の反乱ではなく外からの侵攻だったと考えれば因果として成立する。ラムダが退役するきっかけとなった一件の時、リプレ達がどうだったかは言及されていないし。あの一件のターゲットが不明瞭で、領主が的だと思って罠を重ねた侵略者たちであれば、あの手口が非道でも合理的だ。

それにーあのときの配役はルヴァイドじゃなかったのだろう。恐らくは、おかしくなったシャムロック。欠落したところがあるあのものは、憑依召喚の霊媒向きである。あれは、リューグが経るべき因果であった。どうも、他の生き残り三人と比べて、レイム逹の手先に過ぎないはずの黒騎士に、真実がわかった後も最後まで拘っていた。

でも実際には、レルム村の一件は、召喚師が起こしたものだと思わせた方が簡単なのだ。所属不明のものであれば騎士の国は疑われないし。別の怪しい連中と揉めてくれる。召喚師が聖女を狙ったのは生け贄目的かと、噂としての話題性が上がるほど扇動とミスリードに使いやすい。召喚術によるものとはいえ、サモンナイト3のスカーレル達は召喚師のせいだと思っていたし。

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何か、リューグの執念がサモンナイト2のストーリーとは別な方を向いている気がする。バノッサの執念が、別な人物であるリューグに乗り移ったのか?「あんなことになるのは俺の村だけでたくさんだ」この考えは本心だと思う。

何故かは不明だが、単に仇への私怨を向けるだけでなく、卑怯じゃない形で責任者を、試練の番人のように倒さなくてはリューグは満たされないようだ。「綺麗事だけじゃ報われねぇんだ」。リューグの感情は、バノッサの苛立ちは、本当に本人のものなのか?確かに腕を磨く連中だったが、騎士道の武芸者としてのあり方に興味はなさそうだった。なのに、トリスにぶたれても殴り返さない。それに、「打ち勝ちたかったのはそんなお前じゃねえぞ」とも黒騎士の実力を認めているようだった。

ジャキーニの怖い子バージョンだろうか。「召喚術何て何て卑怯な手段で負けた、それは正当な敗北だと言えるだろうか。」「デグレアの連中は卑怯な手段でしか戦えないって言うのかよ」。何て言うか、騎士が、はぐれ召喚獣(猛獣や鯨)を獲物として付け狙う事態の逆バージョンなのだ。傷を追わされた相手へのけじめ、とか。集落をはぐれ召喚獣抹殺目的で襲われたシアリィの恋、とかをより事情のある、普段は人格者なジキル⚫ハイドが憂さ晴らしで行っていたとすれば。被害者はああいう感情を抱くだろう。

綺麗事だけじゃ報われねぇんだ→報われて欲しかったのは、自分じゃないのかもしれない。なんというか、無念や借りとは別な部分で、黒騎士を特別視する背景があるようだった。自分も、他の集団に所属する敵を打ち倒せるような、物語の中の強者になりたい、ということだろうか。