サモンナイト妄想 リクトからキュウマへ 昔話

「キュウマの主君、リクトは島の鬼達を統括する立場にあった。島を召喚獣ごと廃棄する決定が下されたあと、主君はハイネルと共に手勢の鬼達を率いて戦い、最後の戦いにて側近のキュウマを妻子につけて敵の大軍を食い止め、戦死した。」

妻であるミスミ自身も強者なのに、何故側近を残す、戦力を減らす行為を行ったのか。→出産前後でミスミの体調の問題もあったのだろうが。リクト自身の育った境遇に理由があるのでないか。

「スバルをやんちゃなまま大人にしたような男」→アルバの同類ではないか。

もしかしたらリクトは孤児か、母親だけで家の無い生活を送っていたのではないか。「子供には故郷を見せてやりたい」。本人の肉親かは分からないが、共同生活を送った者に→はぐれ召喚獣か、故郷を追われた難民がいて、「どんぐりころころ」よろしく「やっぱり故郷が恋しいと」嘆きながら死んでいく場面に立ち会っていたのではないか。バノッサの母親もひょっとしたら近い境遇だったのかもしれない。難民同然のもの、特に子供を抱えているものが環境の違う場所で生きていくのは本当に大変だろう。ミスミのようにお姫様育ち、または身分の高い育ちのものならばなおさら馴染めない。そういう風に女手一つで子を養うものたちや身寄りのないものを守るヒーローに、「自分より長く生きる?」キュウマになって欲しかったのだろう。まず自分の妻子のために。次に武士の庇護を受ける弱者の安全のためにキュウマを遺したのだろう。

 

そういう風に母親を亡くした後で、レイドのようにスラムの婦女子を保護する騎士に巡り会えたのならば、自分もそういう風に生きたい、と目標にするのではないか。

ミスミがキュウマを護人に据えたように。キュウマには、アルバにとってのレイドのようなヒーローになって欲しかったのだろう。

キュウマにはこんな昔話を贈りたい。

「昔ある国へのある町に、とある武士がいた。その武士は領主の近衛次席で、近衛筆頭の先輩武士をとても尊敬しよく補佐していた。そして、誰よりも市民のための公僕たろうとしていた。

ある時、領主に不満を持つ民の一部が一揆を起こした。その一揆は思いの外手強く、領主が城を捨て一時避難する必要に迫られるほどだった。そして、一揆勢の一部が町に火を放った。このままでは無関係な民が火に撒かれ命を落とす。一刻の猶予もない、その武士は迷いながらも持ち場を捨て、民の避難誘導に勤め犠牲を押さえた。

結局先輩の近衛筆頭の尽力で一揆は鎮圧されたが、先輩は武士を勤められるかも分からない大怪我を負ってしまった。そして、その近衛次席の武士は持ち場を捨て、領主を危険に晒した責任を問われた。どう答えるか悩む中先輩は、次席のとった行動は自分の指示であるとして責任を被り、職を辞していった。

次席は筆頭となり、職務に取り組むも。その沙汰に納得がいかず、また領主側近の会議内で文官と魔法使いが幅を利かせていく状況に耐えられず、次々と他の武士達は辞めていった。益々追い詰められた元次席は先輩の件の自責の念に駆られ、自分を恥じて信頼できる後任に任せて辞職していった。

後日、あるところで出逢った先輩に責められた。「何故今のお前が武士を名乗る。武士であると思うのならば、何故領主様の側で市民のために取り組まない。」一揆が起きたのは領主の執政に問題があると武士達は感じていた。先輩は辞める際に、「領主様の目を冷まさせてくれ」と頼んだのに、何で任を全うできないのかと責め立てた」。まあ、実際は亡きファリエルが領主様のポジションな訳だったんだけど、武士達は領主が中ボスであると知らなかった。

→今のキュウマはその武士に近い状況にあると思う。上役が去った原因が自分にもあるというのに。上役の頼みを全うできないのは針の筵であろう。その武士は政治バランスの関係で先輩の頼みは全う出来なくなったけど、キュウマは生け贄を捧げれば、一応主君の望みを叶えられるんだから。

「しかし、元次席武士を慕い、先輩武士に反発してくれるものは確かにいた。その町では悪党達が徒党を組んでいた。悪党たちの縄張りでは女子供や老人などの弱者が餌食にされてしまう。その元次席は町自体から去ったり、他の金持ちの手駒になることなく→町で力無き者達が集まるスラム、貧民窟に居を構え。子供達に武士の心得や武術を教え、貧民や普通の民に手を出す悪党を追い払っていた。その武士がいなければ、とっくに町全体の弱者達の住む地は悪党の傘下にされて、女子供は虐められ搾り取られていただろう。悪党の縄張りで生きていくために、子供達は犯罪に学びどんどん悪に染まっていったことだろう。この武士はいずれにせよ領主たち権力者に見放される弱者達の盾→砦となってくれたのだ。」

きっとリクトはそんな武士をこそ尊敬し、目標にしたのだろう。

先輩武士のような生き方ももちろん立派だし、必要で正しいものだ。自分やスバルの側であれば是非そうしてほしくもある。

しかし、領主たち統治者は、民を治めるものだ。その民を守るために生きるのも武士のあり方。民のための公僕として必要ならば武士の持ち場、領主の側を外れて民の中に入ってでも民を守れ。この話の次席武士の生き方はそういうものだ。きっと、リクトは自分で、自分の故郷でこれをやりたかったんだろう。けど、それができないからきっとそれができるだろう、信頼していて自分の剣であるキュウマに託したんだろう、ぜ。