されど罪人は竜と踊る 解明

 フォルモアのネイアスが調べだしているが、裏社会の会計帳簿自体が見かけの経済より実態経済が儲かっておらず、資本が見かけほど入っていない。原因はなにか。

ハオルが教えてくれた。

エリダナはあの海峡と島と同じ。二国の分割統治な一方で、引き込みのための金権政治で金も落ちている時代があった。しかし、モルディーンが巻末で漏らしたように、あの場所の利権は争点から離れていっており、「元々入っていた外部からの投機→助成金」が引き揚げられ、出し渋りと資金回収の時期に移行しているのだろう。「国を捨てた邪悪な人たち」の策略でなく、元々の実入りが実際より大きかった。

決して。作中で出た会計や金庫の担当者の不正や海外逃亡。不正会計や汚職。脱税、贈賄、不正中間マージン、バックリベート。帳簿に書けない隠し資産や迷宮や穴にタンス預金したりとか咒式士に預けて死去で銀行にとられたり、とか。表の武器商人や闇医者の医療物資や公共料金、徴税、電子や銀行の中間マージンで取られたりとか。表の人間の汚職との競合でない。

辺境の過疎化である。首都の二つ上以上の組織からの資金回収を、一つ上の現地の三大組織名義で徴収しているからである。

また、ネイアスが世界の敵のカディス将軍に対応している場合は。ングウェイかルフグルが犯人候補にされるのかもしれない。シャギリエ相手に密輸阻止失敗で憤慨しておいて、マッチポンプ、取り締まり側がグルはないだろう。そもそも、バッグが産業界な以上あの界隈は密輸が全体に与えるデメリットの方が大きい。多分、反カディス派ゲリラである獅子身中の虫が、経費を押し付けた上で悪名を喧伝している。自分も被害者に紛れて。分断統治か。

個人的には剣士団の下の密造工場軍が怪しい。アラヤ王女は地域が元々農業大国だといっていた。そこから流出していた移民は農業技術者集団だろう。つまり、キノコなど禁止植物育成のノウハウに転用できる。元々は国で農民をやっていたものたちが身一つで国を追われ、一から始めた工場労働者としてうっくつした日々を送る。罪だと知っていても起業は農業を選びたい。そんなやつらは工場の空き時間と敷地を使って、地下とコンテナ内で野菜工場をやることを選んだ。出荷品の一部に薬物が入っているんだろう。擬人、冷蔵庫やパソコン、半導体回路は開けて調べられない上に知的財産保護で捜査官からも守られている。密閉中にガスが入っている製品は捜査犬対策に良いだろうし。

個人的には禁酒法対策を抜けるための、発酵してしまうフルーツジュースも面白く思うが。発想として。ドライフルーツにしたフルーツエキスを搾り取った後の出涸らしに大量の麻薬原液を仕込み、船上輸出を経た輸出先で、カクテルベースで濃縮還元しても麻薬取引は成立するだろう。