されど罪人は竜と踊る 十六巻、カンザールの大穴事件真相解答

 作中でも屈指の咒式を使うアザルリ。彼の秘密はどんなものなのか。答えは吸血鬼の起源だろう。恐らく、十六巻最後で、次元咒式で自分をくるんでピンチを凌いだ、あの使い方が本来のバール⚫イー⚫モールの価値なのだろう。本質が胞衣や胎盤、羊水であるなら、本質はこれだ。→

吸血鬼 - Wikipedia

西欧/ナハツェーラー - 幻想動物の事典

呪いの屍鬼 ― ナハツェーラー|無人のモグハウスで発見された手記

最後に言っていた、カンザールの連中が約束を破らなければ俺だってあんなことしなかったのに。とは「早すぎた埋葬」だろう。また、アザルリの瑠璃をガラス質→はり、と読むならアザハリ→はざあり→バザール、となる。中東のイメージで考えて、ありあざりー→あ、りあ、ざり→アラジ、ンだろう。

アラジンと魔法のランプ - Wikipedia

アラジンも作中で穴蔵に生き埋めにされる。

最後に、カンザールとはあるざざ→アルザスだと読んで。多分石炭と鉄鉱石の鉱物資源に富んだ土地。

アルザス=ロレーヌ - Wikipedia

 

それで整理してイメージすると。まず、アザルリは吸血鬼の男と、恐らくは魚人系の獣人の女の間に生まれる。治安の良くない地域で不良として人を信用できずに育ち、盗人として生きる。カンザールの事件までは、黒社会と付き合う攻勢咒式士兼遺跡荒しだったのだろう。

強すぎる不良であったため大勢の敵がいた。そのなかでも権力があり、策を巡らせる奴が抹殺を考えたのだろう。戦って勝てないなら、二度と出て来れなくすればいいと考えた。まず六巻の迷い路のような地下迷宮の最深部にアザルリを誘き寄せる。最深部への道を案内する代わりに、そこの宝の大部分を好きにしていい。代わりに講和と取り分を貰いたいと取引する姿勢を見せる。アザルリも警戒しつつ罠に応じたふりをして、地下の金庫番、ボスと戦い、倒す。そのあと地上と連絡を取りあって最深部と地上を結ぶ場所に一斉に発破をかける。大質量の天井で押し潰せればよし。アザルリの反射咒式は、質量の落下の解決策にならない。潰せなければ閉じ込めたまま地下への酸素をたつ。生き埋めにしたまま死ぬのを待ってしまえばいい。

流石にアザルリもピンチだったわけだ。それまでやったことがない反射咒式の重ねがけにてを出すくらいに。反射咒式を重ねた理由も、本来は一回では短い射程距離を限界まで伸ばして、地上か塞がってない通路に当てるためだったのだろう。が、後ろ前に鉱物資源を掘り返すだけになるはずが、相乗の効果と地中の石炭を一気に効果範囲にして撹拌したために一気に吹き飛んだ。石炭を混ぜ返して圧搾したのが致命的だったんだと思う。密閉空間内で気化した石炭と酸素の混合ガスと、金属の酸化還元反応で都市地下の地質全体を気化燃料爆弾にされた。そもそも地表の標的を狙うために、地下まで届く攻撃するのはコストの無駄だし。最深部からカンザールの地表まで一夜で吹き飛んだ。カンザールの大部分は関係ないのに虐殺されたとはいえ、発生起源的にはアザルリにも酌量の余地がある話だったんだと分析する。