されど罪人は竜と踊る十六巻 考えられる内通者のケース 加筆 パターンとしてはエミュレリーオ財団とソリダリか。

デナーリオが思い付けなかった内通者のケース。

アラヤ王女とデナーリオの婚約で活性化したとするなら、作中で明かされた以外のパターンがある。

一つはアラヤ王女の事前の婚約者。亡国と放浪の事態を看過しておいて誠意もなにもないと思うが。王族らしい国家間の縁組みが事前にあり、その破約を理由に命を狙うケースだろう。アザルリを放つ側に可能性としてあると見る。それまでの援助で武力を提供しなかった辺り、政治上の縁は切れていて、純粋に宗教上の「正当な」「約定」を守ることに拘る一神教の荒ぶる神の意思だろう。亡国の前に、先王や外交筋が内々に政略結婚で持参金を競札させていたとすれば理解できる。軍部が物資の横流しをしている国だし。アザルリがツェペルンを抜けてその後どうするのか、を考えると、寧ろそっちの方が可能性がある。

事前婚約を考えるといろんなケースが思い付きはする。逆に婚約破棄された相手の威信を下げたい勢力も出てくるだろうし。

その一方でアラヤ王女自身のカリスマに価値を見いだすものも内通者を雇い得る。ブリンストル女王国辺りは。ツェペルンと破約にさせた上でアラヤ王女を聖女として擁立し、宗教的カリスマを兼ねた立憲君主として後援したいだろう。アラヤ王女自身の政見が立憲君主制に拘るものだし可能性はあると見る。ギンナラの、デナーリオではなくアラヤ王女の王家でなくてはいけないのだ、とする思想ならばアザルリという鬼退治をアラヤ王女の手で果たさせたい思惑もあるだろう。実際の脅威を始末したとなれば、アラヤ王女のカリスマ性はデナーリオを引き離して再建国が可能なレベルになる。アラヤ王女と戦ったときのみ、アザルリが必ず負けるよう細工してあるのかもしれない、鬼退治の茶番か。そっちの方がアザルリの通信相手がアラヤ王女の死亡を督促してくる理由として納得できる。私が一番有力だと思うのはこれ。

最後に、ハオル王家内の血統に関わるケース。旧王家でのアラヤ王女の王位継承権は最高でも三位以下だと見る。最高権力者が当時の現役国王。上の二人の王子がそれに次ぐ。彼らに隠し子がいた場合はハオル王家派はアラヤ以外の物になるケースもできる筈。亡国前後の隠し子であれば、幼児を守役がつれて落ち延びるーという涙ぐましい物語であろうし、隠密裏にデナーリオやギンナラにも命を狙われる不条理展開だろうが。亡国時期に限定されなければ、嫡流でないだけでアラヤ王女と同年齢付近であるケースすらありうる筈。その場合はアラヤ王女に火中の栗を拾わせて、横取りする思惑だろうか。作中でメトセスが斬られた理由に近い。この隠し子をつれた擁立支援者が何者なのかが争点だろう。大賢者クラスの超級咒式士という宗教のような展開か。もしくは朱斧を越える忍軍のような特殊部隊勢力か。朱斧の一部がオッベルスの意図を越えて密かに他国に預けているケースすらある。

作中で明文化されない限りは妄想だけど。