されど罪人は竜と踊る アザルリ→リアザル→いしざる→石猿 二十二年前の真犯人推理

二十二年前にアラヤ王女と会ったというアザルリ。

本文中のキャラと較べると紳士的に過ぎる、というより格段に思慮深く描かれている。護衛に気付かれずに潜入できたこと自体は、あの咒式と関係無い。恐らく光学系を混ぜた細工と手品。候補は三人。先代翼将の三人。サナダ⚫オクナガ。八代目甲賀久蔵。ラキ⚫イェルドレド。

恐らくはニンジャマスター、先代キュラソー。他の二人を除外する理由を述べる。「私こそが相応しい」というのはラキの先代が、先代サナダを較べたときに言いそうである。しかし、初代ならともかく、ラキ家は龍皇国侯爵家になってから長い。「王達の見栄のための道具でない」という発言にも反する、イェスパーもモルディーンが絡んだとき以外は激昂しないし口調も下品を装えない。「イェ」の名は「イェムダル」「イェッガ」と共通していて裏切りそうではある。また、ベルドリトの虚法師の術は潜入向きで超定理と数法系の相似性もあり手口は似ている。しかし、ラキであれば潜入などせずとも政治力、資本、外交交渉を爵位とともに振るえばいい話である。一方で。先代オキツグも「こっちでは呼び方が違うんだった」という発言から候補であるし、息子がアザルリを討ちに来たという点で作戦を知り、連動した行動をとれたという優位もある。しかし、だったら息子に合わせて、もっとアザルリの名前で宙界の瞳奪取の暴虐を進めればいい。それこそ盗み出した上で、討たれる前にアザルリが隠した、紛失した、戦闘中に誤って咒式の的にした、等の筋書きを用意して口封じすればいい。知らぬ存ぜぬでいい。あの時ヨーカーンが生きて捕獲したわけであるが、その前にきっちり止めをさし尽くす、またはそうするように息子に命ずるのはできたはず。当時アザルリは龍皇国の管理下でも、捕獲する魅力があったわけでもない。だからこその翼将の最下位。アザルリに罪を着せて謀殺すればいいサナダ父子がチャンスをいかさないのはおかしい。二十二年間ハオルの宙界の瞳が無事だった時点で除外。

消去法で先代キュラソーになる。また、一巻でコウガの忍者が使ってきた単分子炭素の針の術式がアザルリの包帯なのだろう。鎖帷子や忍装束の防御性に近い。先代キュラソーがアザルリにあの力を授けたと考えられる。戦勝祈願の折りのアラヤ王女の台詞もそうか。「汝を長き流浪から解放する」→本来は故国を逃れた侍や忍者に向けた言葉であったのだろう。が、人材が払底している国で巧妙を立てようという一族は無かった、と言うことか。朱斧もしゅおの、という言葉を並べかえるとのししゅ→にんじゃ→忍者、となる。がコウガの頭領に勝てるものはいなかったということか。となるはずなのだが。今回アラヤ王女がアザルリにホテルで会った時の反応は「硬直」。予定していたキャストでなかったということだろう。典医を殺したのもあるいは久蔵なのかもしれない。久蔵は仕える相手に恵まれないのでないか。もしデナーリオより先にアラヤ王女を久蔵の化けた武士が助けていれば命の恩人の地位は彼になったのに、何故。それに、三番隊に救援要請が来たのも忍者の差し金では。