されど罪人は竜と踊る 第二部 一読してからお読みください、ネタバレ兼考察材料 新生ジオルグ事務所、背後がある連中ばかりじゃないか。メッケンクラートの趣味?

 トゥクローロ、ロードリス、リコリオ。まず、彼らがガユスへの忠に一途ではない。

トゥクローロの一番怪しい点は咒式能力である。十六巻のアザルリ戦であれだけの治療をこなせるのは咒式軍医の標準以上に見える。普通は咒力が尽きるだろう。十三階悌かその上に見える。また、トゥクローロの発言には不審点がある。「ガユスさんの仇敵の翼将になど馴れ合いたくはない。」取り繕うようにイェスパーにいったこの言葉がまず怪しい。枢機卿事件は有名かもしれないが、その後のガユスの友の死、翼将と黒龍の件を知るものは少ないはず。というか対翼将戦をやった咒式士の下につきたがるものはまずいない。それにーハオル出身だ、と今回の件の導入を担ったのはトゥクローロだし、王家の隠し財産を三兆五千ー五兆だと見積もったのも彼だ。モルディーンの見解とも合致している。結論。トゥクローロはジェノンである。詳しいことは不明だし、分身の一体かジェノンの配下、人化できる竜の密偵かもしれない。が、主君はモルディーンである。アラヤ王女の件をガユスが無意識に避けようとしたのは、一巻の枢機卿事件との相似点の多さゆえであろう。それを認識しているモルディーンが、一巻の登場人物を揃えようと狙うのは様式美である。イェスパー、ベルドリト、キュラソーは自然として、ジェノンは?出せないのは既に潜入工作中であったから。ハオル対龍皇国の交渉に引き込むつもりの相手の下に、工作員を送り込むのは上策だろう。指輪が絡む件であるし。イェスパーに言った先の「仇敵~」発言は、イェスパーに気付かれないための伏線であり、気づいた際の釘を刺した訳だ。が、恐らく影の薄さでばれていない。そう考えると、聖者のモルディーンへのアラヤ王女治療の許可も。「ジェノン扮するトゥクローロが医療を通してアラヤ王女と人間関係を築く機会を奪ってしまう」ことになるがよいのかとモルディーンに尋ねているということになる。トゥクローロでなくても龍皇国の医療チームの用意がカードとしてあったのだろう。トゥクローロから、十五巻での医療の大変さが伝わっていたから、それを踏まえて治癒咒式だけの発動準備をしていたのだろう。

ガンドグラムの元ネタは、竜宮城、玉手箱だろう。乙姫は悪都姫扱いらしい。玉手箱は「手匣」。同族でなく、竜や古き巨人という年長者種族に使われたくない。というか竜はこれで強くならないのか。ー異貌のものが怖がる力ではないから、ガンドグラム事務所は対人戦専門なのか、じゃあどうやってアバナムや竜を?

さて、リコリオ達。まず、ロードリスはツェペルン語の変換を故意に間違えている。商社→カンパニーは陸軍歩兵部隊のこと。営業として二年、はオペレーション→諜報任務のこと。夢を諦めきれず騎士へ、は歩兵から騎士へのプロモーション。夜会でチェスを好む、まがつ式か人面蛇系の亜人だろう。リコリオが目指す整備士とは、本来せいびし→しぇいふい→シェリフ、だろう。ピリカヤは、ロードリスを十六巻で元騎士だから早く走れる、と言った。騎士→ライダー→リーダー→先頭騎手、の誤変換だろう。