新訳 とある魔術の禁書目録13

僧正。行間を読む限り迷い仏とされている。中盤のネフティスの説明で、オティヌスと同格の分類;魔神から個体の僧正として絞られてくる。

しかしー木乃伊であることが属性って私はブラフだと考える。今の第一印象はパワフルなおじいちゃんゴーストだ。そもそも土を経た人外と言っても、地中にどれだけの成分、有機物残骸、思念が混じっていると考える?液体ダイヤについての秋川母の説明でないが、命を対価にした一人の、有資格者だった仏教者という単体は、土を経た結果いくつもの要素が絡まった混合物になったと考えられる。

仏教の俗物派閥云々は観測者問題にすぎないと見る。「料理のコンテストで自他共にトップだと認められる作品を作っても、自身の手が届かない審査員サイドの云々で駄作扱いされて落選した、至高の一品だったのに」。テイルズオブデスティニー2のバルバトス⚫ゲーティアみたいなキャラの紹介が行間においてなされている気がする。英雄を目指しながら、相応の実績と実力があって、しかし周囲にそう扱われなかった、故に周囲が求めた厄介者として爪牙を振るう、みたいな。しかし僧正の性格の方向付けにすぎない、故に攻略には繋がらない。

率直に分類するなら、旧作六巻のエリス・ウォリアーが自分自身ゴーレム術式を使い、(マーキング、不要で)地面を→サイボーグのパーツのように人体器官扱いできたなら。って脅威だと思う。エリスと違って磁石の性質は含んでいないために、ミサカの電撃でも吹き飛ばない。僧正の場合は、泥人形じゃなくて墓碑と玄室か。地縛霊が強すぎて、本来自分を束縛するはずの地面を無理矢理引きずって、ごり押しで各種能力の媒体に変えているのかもしれない。ひょっとしたら、僧正が土に魔力を送り込んでいるのでなく、土が僧正に魔力を送り込んでー生物社会を支える惑星、足場の部品に変えているのかもしれない。オティヌス編のエピローグでの発言はそんな感じ。ゴーストがノーム、土精霊になってるってオチじゃないだろうか。

いずれにせよ周囲が張った「迷い仏」ってラベルは今としては正しく、自他共に正しいはず。むしろ魔術の魔神としてみている上条や、衆生救済が出発点で、しかしルートずれしたせいで残念、と見る他の魔神たちの方が見当外れなのかもしれない。

あるいはゴーレム、エリス・ウォリアーがシェリーと言う特定の、連れ添ってくれる友達に行き着かなかった場合のバージョンなのかもしれない。木乃伊でなく人の救済を原点として組まれたゴーレムだとするなら、この僧正を取り巻いた俗物派閥云々の扱いは、なるほど余計極まりないプログラミングを後付けしたものだと言うことになる。迷い仏って、無宿人の自来也の風来坊として、気持ち良く仕上がったアンデッドに行き着いちゃっているじゃないか。ムシウタならハルキヨかウメかアサギみたいなタイプっぽい。ノリではライジン×ライジンの老匠にも近いかな。

ネフティスの言葉をヒントにするなら六道交差とは。人は死してこの星の土になり星と一つになる、事情があって一旦土に帰った後再度土から隔たれて動き出したのが迷い仏。しかも魔術を振るいー本来自然に再び一つになるはずの星を、戻る前に隔たれたまま操る。ということになると見る。一旦この星の土以外と一つにした上で弾けば、暫く地球に還ってこれない、という特性だと見る。僧正戦で重要なのは足場と置き場、だと見る。ゴーレムより厄介な魔神ゴーストを、土以外の置き場を用意した上で「一回以上」その置き場と一つにしてこの星から離す。その一回以上を実現するのがどれくらい実現性ある話なんだか。

死んで土と一つになった、という特性上→自分が一つになった自然状態の地表と墓材のカテゴリー以外に、能力を作用させるのは通常無理なようだ。地面をごり押しする地縛霊だからー術式のチューニング、能力の場合は力場のチューニングを自己催眠とかでやると他の現象にも届きそうだが。それやると今の自我でなくなっちゃうか。ところで僧正、本当は動物の霊なんじゃないか?外装品にしろ、英雄を目指した権力者の墓の装備に見えるし。

ー本当に存在の分割ができるようになったのは最近なのか?能力の使い道をみている限り、存在の分割の活用に関して明らかにサンジェルマンとかー全然知らないけどゾンビとかよりも適性が上に見える。そもそも巻末で潰したのが中枢、であったかも不明だ。こういう奴が、相手の靴に泥や砂をつけて、それをアンテナや本体にしていると戦いずらいと推論する。

そう言うのに長けているのは仏教よりも多神教、日本神道の御霊分けだろう。仏教で土と言えば、地蔵尊だろう。一方で神道で土なら、産土神、土地神か。上条には気の毒だが、こう言うのと調停していく物語が神様ゲームや、本来の意味でのノーゲーム⚫ノーライフであると分析する。とりなしてくれ、まつってくれ、囲ってくれ、とにかく神職を継いでくれと頼んでいる、ようにも見える。