鎌池和馬仮説ファイル。旧訳三巻 アクセラレーターとミサカシスターズの実験。木原でも意見が別れるところだろうが、隠れた秘密のいくつかの仮説がたった。

 あの実験。まず、総数が二万体だろうと、初めの五十体くらいとソロでやって戦闘経過が変わらないのであれば、後は有限回繰り返す消化試合だ。
むしろ、資金回りの利権で言えば、絶対敵わないアクセラレーターにマニュアル通り延々と挑み続ける、反逆可能性の無さをチェックしているように感じた。そもそも一体十六万円が二万体=三十二億円のクローンズであるが。日本の年間軍事予算が四超円、アメリカで五十超円越える辺り、明らかに値段としては安いだろう。アフリカの国の年間軍事予算と比較してようやく国運をかけてやってみようと感じるレベル。中古車か民生品クラス。明らかにオプションである長銃とゴーグルの方が高い。
軍事クローンの実験などではない。

まず、五十回やってダメなら後は実験というより製品テスト。ライフルで二万発撃って不発弾がでないか調べているのと同じ。
では、それ以外の大きな狙いはなんだろう。
一に、ミサカみたいな奴が第一位みたいな奴に勝つ可能性を模索するため。だとしたら。
マニュアル通りにクローン一体ずつソロで挑むフォーマットは、狙いを達成するために、途中で破棄されることが確定していたことになる。
「人数が多い方がいいだろ」「数を生かすことを分かっている指揮官」→恐らく一斉に結束してアクセラレーターを潰しにかかることになる。「傍観者でいるその他大勢にも、手をとって戦う力があるんだとPRする」とか言われた場合に。
ノーゲームノーライフのまだ見ぬ妖精種がミサカシスターズの身体の中に、召喚陣を入れ墨されて意識だけ召喚されていたならどう戦うかと言う話。

まず、必要な物品を消耗戦でアクセラレーターがすり減るまで、持久するほど用意する。私ならば自立飛行型のフライヤーかオートパイロットのグライダー、チャフと帯電性の鉱物粉末、プラズマ兵器用ガス手榴弾、指向性マイクロ波式リモコン、ハッキング済みの掃除ロボを気流操作モードで人数分以上用意する。次に空間系能力者の演算式と警策看取と木原幻生を研究する。特に看取の液化人形は、AIM拡散力場の集合体の用意と操縦に繋がるため非常に欠かせない。クローンドリーのエクステリアとスタディのディフュージョンゴーストのアプローチも、集団での能力安定と作戦の為に欠かせない。最悪幻生を拉致してきてあいつをミサカ版エクステリアに据えれば、ラストオーダーを自由にすることもできるかもしれない。ディフュージョンゴーストの在り方はミサカ達と非常に似ているが、今回用いる道具の精密操作にもかなり役立つ。
そしていくつかの役割分担によるチーム分けを行う。
作戦開始

まず、大人数のミサカが夜の闇に紛れる形で、フライヤーにより滞空。そのまま待機。
一人が通常の実験のふりをしてアクセラレーターに接敵。
そして滞空しているチームが一斉にプラズマ兵器用ガス手榴弾を、着火させずに空中で散布する。さらに帯電性の鉱物粉末を混ぜた上で、磁力で操作。一部を矢のように集合させた上で着火、一気に解き放つ。アクセラレーターに反射が使えなければこれが足止めになるがー。
直撃させずその眼前で破裂させることで目眩ましをする。その間にガンガン各個体がプラズマ球を作り、磁力で集合させていく。ディフュージョンゴーストの原理を用いて、原料を元にしたプラズマ球の生成をオートメイション化。さらに集合させたプラズマ球が集合してひとつの「生き物を形作っていき、補修していく流れ」をプログラミングにより簡単な演算式でできるようにする。
巨大なリュンクスの姿をした、プラズマ型の金属粉末「液化人形」を作り、操縦する。チーム分けにより二万体が三十体くらいの巨大リュンクスを使役すれば強い。
これで他のレベル5相手ならば。本気さえ出させなければ、時間稼ぎ程度に渡り合えるだろう。

が、アクセラレーターであればAIM拡散力場の集合体であろうとまともにやっても傷つかない。
そこで空間系能力者が纏うAIM力場を研究。擬似的にリュンクスに再現させる。具体的にはサンプルの波長をメモリーから呼び起こし、脈と神経電位と筋肉、息遣い、体熱などを擬似的に再現する。アクセラレーターも空間系能力者に能力を行使する際に多少のブレを生じる。それを木原数多並みの精度で戦闘中に解析していけば。採集したデータをもとにアクセラレーターに届くプラズマ力場の一撃を組み上げることに成功するだろう。

これが策。
空みたいな奴がインテリビレッジのフォーマットで妖精を軍勢で使うならば、こうすべきだ。


仮説二
一般人、大人の研究者や、能力をつけるようになる薬とか通信販売で買っている連中に。バイアス電流の応用で