クロックワークプラネット.レビュー オメガさんって本当に悪者なんですかね。スクラップドプリンセスっぽく。私の仮説であるオメガ年表制作。黒幕のポイントは、能力へチャフを加えたもの高空からのヘリやメディア端末機を通じた、ハッキング式幻視と迷彩。そして道具にロボッターのようなマイクロ波発信微粒子端子を付着させる→所有者優先順位を繰り変えての、他人の生身も含めた人形遣いができる。怪人ネフィリムにして鉱物砂の鳥

 クロックワークプラネット3で明らかになる黒幕っぽいオメガさん。
言ってることも操ってることも見殺しにしている量を見ても、死者をいとわない性格だろう。
ただまあ、あの世界観であのシナリオ予想図を見ていると、むしろ停滞した世界の中で、面白いことをやっているように感じる。スクラップドプリンセスのような世界を殺す劇毒、そんな感じでは。そう仮説を立てた。
聖書と原始キリスト教の世界観、その延長に生まれたようなあのキャラは、むしろ世界を変えるための毒薬なのではないかと感じる。
オメガのシナリオの仮説は考えてみた。
順番付きで


何らかの理由で死ににくいオメガの人生が始まる

持って生まれた才能は、他の位相の生き物たちが交わす知識に触れるもの。学習障害児どころか悪魔憑き扱いされて手放すことを強要される。決して先天的な資質は認められず、その成果だけにしても他人に掠め取られた。

素性を隠した上で、十代、二十代と年を重ねていっても年下、格下な奴。作戦を立てる狡猾さにおいて劣る連中が何故か見下す。ダメな子扱いで説教してくる。元気が良くて戦闘力に満ちてせっかちな奴らが、セオリー破りなことを主張して成果を出した上に名前を売る。



死ににくいままオメガが星を弄った後の千年以上も生き続ける。

理由は知らないが一度何かに自分を売り渡した、小悪党のキャラクターを覚えて、悪事をする際には傀儡のそいつに「通り悪魔」のパッケージのように、憑依して嫌らしく演じる。自分の中で性善な自分と切り離して記憶しているのかもしれない。

(ベルモットみたいな奴に一度接触するも失敗。相手は抜け殻のようになって放浪する)


何かのきっかけでクロックワークプラネットの現状維持が困難、負の変化が秒読みであることに気付く

経緯は不明だが、自分の力でクロックワークプラネットの根っこを改良するのは無理だと悟る。ソロで挑んでも無理だと。

無理だと分かってから、気づかなかったふりをして元の平穏な日常に戻る。つまり星を見殺しにして、小説「渚にて」のように静かに世界中が滅ぶのを待つ、星の終末医療を採るか。実際に教会に身を寄せて、最後まで祈りを捧げて暮らす道も似合っていたのかもしれない。あるいは誰か別なヒーローが勝手に現れて脇役の自分ごと世界を救うのを、ちょっかい出しながら高みの見物しているのもよかったのかもしれない。その選択肢を考えるものの、何かしらの動機により却下。「見殺しよりは人殺しがいい」ということで自分が狂言回しになって、滅びゆく世界に新しいリズムを作ることを決意する。
(誰にも認められなかった低評価の自分がYを越えるということでコンプレックスを昇華する嫌らしさの方からか?)


具体的な破壊行動に乗り出す。
シティ・アムステルダムを、破壊工作の兆し(ヒント)を顕示しながら少しずつ柱の解体へ導いていく。そんなTRPGシナリオを時間をかけて製作する。ある程度の調査と要人、国際政治中枢への謀略を行い、それに対して誰がどのような反応を示していくのかテストを行う。テストして合格、採用と認めた相手に協力関係を持ちかけることに決める。最高点ならばその人を破局における羊飼い、指導者、救いの手と認め、プロデュースする予定だった。個人的にはベルモットが来るのを期待していたのかもしれない。Yが用意したクロックプラネットのメンテナンス要員も現れなかった。(こいつ自身がそういう役目である可能性もあるがー)(初めリューズがそうだと思われていたように)。

テストの結果、役に立つヒーローも指導者も姿を表さず、シティ・アムステルダムの崩壊と大勢の死者を出す。後戻りできなくなった上に本人にも締観が覆う。生きていたとしてもYにすがったところで役に立たない、ということでYシリーズ集めをするつもりもなくなった。
(いや、こいつ自身機械化していたのでYシリーズではないかと誰かに見初められたのか。候補として連れ拐われて検査された経験があるのかもしれない。結果完全な修復が困難な程に身体と人格を壊された。脳の記憶野も洗われ調べられた挙げ句、二度と人格が元に戻らなくなったとか。しかも人違いとして放られた)それでYシリーズに対する期待がなくなり、むしろ崩落と一緒に埋めてしまえと感じているのかもしれない。

傾向として、まず、国際政治の中枢である国連の存在するアムステルダムという要の危機を起こす。本命一位の危機で、救いの予兆があれば、ヒーローに自分の持つ危機回避スイッチも提供してアムステルダムを救うつもりだった。
その上で善性のその人にどうにか協力関係を結び、クロックワークプラネット全体の、特に地底の危機を伝え、一緒に救済しようと持ちかけるつもりだった。
なのに一位が救済失敗に終わってしまった。標的の二位を日本に設定する。
何らかの事情でアメリカや中国、ロシアという一国支配の大国へ干渉できない(恐らくはYシリーズ以外の何かしらの怪物が所属しているのを、情報として知っている)ために。東洋の国際関係の要である標的日本の混乱を準備する

二位の日本における工作があらかたすんだあと、すでに可能性がないと見限ったYシリーズ集合の可能性を潰すために(後は何かの理由であの令嬢が嫌いであるために)呼び寄せて。失敗時の崩落に巻き込んで埋める計画を付け足す。
呼ぶタイミングが、オメガの都合よくやるためには、むしろ遅すぎる方だという違和感がある。あっちの本家やマイスターギルドの方でも、これは無理だという断定があったのだろう。あるいは礼状だけ出しておいて日本に到着させないままタイムリミットを迎えさせる体面の工作も有り得たのだろう。
あの令嬢を呼び水に何かを釣り上げる計画を立てる。当初予想していた相手は来なかったのだろうが。

ー本編開始



二巻によるクーデターにせよ、もう保護者を見限ってもいいですよ、とGOサインを出す。
黒幕たりえる人物へインタビューの形で動機、確認事項を聞いたりするのがこいつの特徴。「名無しの自分」というのはどこにでも潜り込むハッカーメッセンジャー、通信記者、整備士である自分のことをさすのか。親に捨てられた孤児としての経緯からか。

あのクーデターに協力した真の狙いは国際的な電磁波技術研究解禁。クーデターに手を貸した理由は、水面下で潰されない電磁波兵器使用と軍備をしてもらうため。アンクルはー計算外に滋賀の連中が邪魔になった時、いつでも処分できるように確保しておいた戦力か。
後はアンクルも廃棄予定だったから。恐らくオメガは不死者が怖い。オメガの母親と元無二の親友が一番それっぽいことは切り捨てる。
万一埋めても、這い上がってきて恨んで追いかけてきた場合にどうしようもないので。世界の敵候補と組んでいるところが世界に露出するようにした。世界に露出さえさせてしまえば、最悪世界中にこいつの脅威をプロデュースして、世界の他の脅威と共食いさせてる内に、自分は逃げ隠れする。



言っとくけどYは世界を医療的に蘇生させ、延命治療したわけではない。
逆。
もう生身としての生存は不可能。手の施しようがないと諦めた。
だから。一気に冷凍する感じで殺した。そして死体の防腐処置のように欠損した箇所を生前そっくりに修復して、ミイラ兼墓標とした。
クロックワークプラネットはかつてあった星のミイラであり墓標。いくら狩猟の獲物を、腕のいい死体職人が剥製、蝋人形にしても。メンテなしに千年飾っておけば傷むだろう。
だから星の、ミイラの皮膚である地表の下の骨や欠陥、溶岩の血脈を補修しなければいけない。しかしどこが悪いのか、内部がどうなっているのかを打診するための電磁波技術は軍事転用防止のために研究不能。どこかで電磁波兵器が使われて、それに対抗するために国際社会全体で対電磁波技術と電磁波技術研究を開発し出すことは必須だったのである。
また、対電磁波技術がないと、特に日本で顕著になる地殻の下の帯電した溶岩の影響、マントルによる電磁波障害による星の機構の障害に防御を張れない。シティ・滋賀にしても初めはそういう理由だったのではないか。