鎌池和馬研究ファイル 第五位編。レベル5を越えるファイブオーバー技術よりも、レベル3までの能力者と能力開発を受けられない大人達のためにレベル4を越えるクワッドオーバー技術を作るべきだ

レベル5を越えるファイブオーバー技術よりも、レベル4以上を再現するクワッドオーバー技術の方が万人に求められているのだと考える。その用途についてのノート。工学と事業者の援助によりレベル5の下位互換を役立てよう。
新訳 とある魔術の禁書目録10を見たので第五位から
本人いわくその要は「圧倒的な出力と応用性の広さ」。また、心を操る機械は盲点だったと言う。
私はこれを越えるために、マイクロウェーブ技術を扱う。ファイブオーバーOS、アウトサイダー、本来の主流とは異なるが、似たような現象を表面上再現する技術、ではある。
まずは一般の生体電気説に対する考察。通常の能力開発は薬物と電気刺激で行う。生体電気にアプローチするテスタメントに自身の演算能力を組み合わせて、心理系能力者が自他の脳に働きかける形がクワッドオーバーの基本型ではある。だが、本人の同意なく設備外でそれをやるのは、騙し討ち以外絶望的。黒子のダーツにワイヤーのように細いプラグをつけてはどうだろう。プラグつきの、刺さった相手に電流を流し込むテーザーを作ろう。一回電気ショックで昏倒させた後に、刺さったテーザーの針を経由させて被験者の延髄に信号を流し込めば、一応はクワッドオーバーとして完成する。だが、精密性と安定性、成功率にかなり不安が残る。寝ている相手の首を狙う程度だろう。マトリックスの世界は遠い。

 一方、ムシウタの夜守寧子、姫神秋沙は音で、声で、人の精神をついてくる。本人が存在感の希薄な生き霊に近くて、学園都市上層部、箱庭人形遊び運営委員会からも忘れられている、せいで配役ミスされまくっているけれど。あれは超音波技術以上にマイクロ波技術とスピーカー技術の極致である。検索してみたらマイクロ波聴覚効果、フレイ効果、パルス状電磁波、脳内送信技術について出てきた。直接脳を揺らすから耳を押さえても効果が出ないそうだ。携帯電話からそれを出させられれば。もしくはボタン電池みたいな盗聴器や反響定位式魚群探知機やマイクから。マイクロ波で色々できるのなら。非線形工学を使うとかなんとかでマイクロ波をレーザー光に変換したりできるのかな。レーザー推進のwikiマイクロ波推進の箇所は用途が違う気もしたが。
とにかく第五位の再現技術にマイクロ波技術を組み込めば色々と、「応用性の広さ」で第五位を抜くことができる。さらにマイクロ波ならば、ミサカシスターズのごとく、発信源を増やすだけで出力た効果やバラエティを加算していくことができる。単純に参加者を増やすだけで「圧倒的な出力」の部分で第五位を越える地点が来る。
最大の用途はバゲージシティのように、メンタルアウトの力で隔離及び制御されたゾーンを、生み出し、区分けすること。かつての塩岸のように、音響を研究する区画で、スピーカーを偏在させた区画で用いた上で。次に駒場利得のようにチャフ状のクオーツディスプレイ素子を散布する。クオーツを振動させることで生まれる電光を、幻灯になぞらえ、AIM力場研究でARのパノラマシアターを作れる。そんな場所ではメンタルアウトの能力者の都合のよい心霊現象が、何となく気が向いたから、延々と繰り返されることになる。
十巻のあゆが携帯の画面を操作して色々できていたのも、携帯のディスプレイとバックライトを幻灯に見立ててAIM力場を制御していたから。学園都市全域にしても、周囲に異なる周波数の聞こえない音波を流す音響機器があちこちに内蔵されてるから、全域でマイクロ波応用のメンタルアウトを起動することもできる。
また、人体自然発火現象にも手が届くし、電子レンジに入れた卵を一気に膨張、爆発させることもできる。ADS、アクティブ・ディナイアル・システムによる非殺傷武器にもできるが、その感覚を基点に能力と隔離空間に引き込むこともできるだろう。精神干渉だけにしなくてもよい女なのだ。
とりあえず音や振動を発する力は魔術でも超能力でも基礎なので、後はイメージと体外への干渉能力を深めていけば、第四位のクワッドオーバーな道具を誰でも使えるようになるだろう。

さて、クワッドオーバーを得たらどんなことをして第五位本人に差をつけようか。アプローチの手順である三点。
一に、前準備の段階で、「相手の触れる、干渉するものへ、AIへの命令文を描画する」ことに長けること。大切なのはバックドア、一回限りなら後催眠暗示を気づかれずに付けること。術に落ちた後に何をさせ、どんな状態になり、どうクワッドオーバー所有者の派生体に取り付かれ、バックドアのパスを結ぶのかを描く。相手の表面や衣類、身近な地形や建造物、食物や薬物に記入する。
二に、「相手の意識を落とし夢に誘い、または昏睡に持っていく」力に長けること。これは本人の言うように圧倒的な出力を備えるか。または薬物や香料、心理作用のある何かを使う。または研究通りマイクロ波、ADSを使う。レベル5に届かない場合は隠密性と持続力で勝負すること。つまり、さりげなさと粘り強さ。ある程度弱らせたところで一気に大出力で畳み掛ける、ペテン師のやり方が、本物のレベル5とは別種の怖さに届かせる。
三に、「いかに、術中のある相手をモニタリングして、どのような非現実をさ迷わせ、サスペンスへ引きずり戻し続けるのか」ということにこだわり抜くこと。二がtrickで出てきた連中がやれる、ショボい粘り強さであるのに対し、三が能力者として非日常を味わえる美味しさなのである。能力開発やっててよかったって喜べるところ。正真正銘の夜守寧子は「怪奇作家」「劇のシナリオライター」「ドラマ監督にして演出家」「CGも交えた、映像編集者」「文学、物語の古典知識に裏打ちされた、ドラマキャストの設定考証役」であった。そして本人が「的確な発言をする脇役女優、その回の地味で素人さのあるキーマン」としてキラキラする実力を持っていた。
故に、その深層と繋がった隔離空間は、サイレントヒルやサイレン、クロックタワー、零、かまいたちの夜の流れを踏襲する、多々良小傘が夢見た極致であった。

で、どんなクワッドオーバー→秘密道具を作るのか。私なら普通のピストルを改造したクラッカーを作る。
名前はネスト・アナフィラキシー・クラッカー。マトリョーシカのように、一回引き金を引いて薬莢を叩くと、銅鑼のように繰り返し発砲音が響く銃構造を実現する。音が出てその音がまた銅鑼を叩く、ハウリングのような現象を。薬包内部に蜂の巣のような構造を作っておいて、発砲音が時間差をもって、山彦のように響く音の波形を成立させたい。
一発目の始めの音でバックドア、後催眠暗示を築いておいて。導火線のように連鎖していくハウリング音の波状攻撃で一気に昏睡させる。
後は能力で繋いだパスから命令を送り続ければいい。能力が危険なら、結標のような低周波治療機の小型のものを、相手の耳の中や靴の中に付けたり、埋め込めばいい。魔術サイドの、書いた文字が他の紙にも浮かぶタブレットPCのような魔術。あの紙媒体を、無色のローション状にして震動、マイクロ波や音も連動するようにする。身体に塗られた相手への指示にとても役立つ。催眠状態にある相手に命令を下す上で非常に役立つ。

小技。座標の点の確認は鮮明なのだが。千里眼は、距離や方向性を決めるまで手間がかかるということだった。しかし、アクティブソナー、レーダーと組み合わせることでどこら辺を見るべきかの大まかな見当をつけることができる。