実は、黒幕は東方風神録と儚月抄から蠢いていた。具体的には… 小話

 

 黒幕は、製作者の末裔の地位向上を図った打出の小槌そのもの。
小槌の使用に、時には先払いとなる代償が必要、とあるが、どういう意味か。おそらく、それぞれ対等に近い釣り皿を下げて両天秤で釣り合わせる行程が必要なのだろう。仏教の聖白蓮に対して道教豊聡耳神子。天の天子に対して地底の空。および緋想の剣と第三の足。おそらくは四季映姫の鏡に対して、鏡をけぶらせる封獣ぬえの正体不明の種。好対照なカードが並ぶ。
では、小槌が見守るキャラクターとは?鈴仙以下のイナバ達。
具体的な絵図はどんなものか。

 まず、東方永夜抄でイナバが落ちてきたところからして小槌の力。
東方儚月抄でイナバが奉納するための薬を作るために、餅つきのような作業をしている場面があるが、あれは本来鉱物を加工し地金にする作業の暗喩。例えば金や銅を、小判等の貨幣にする鋳造作業。お菓子柿の種も、歪んだ小判のかたちを象ったおせんべいである。
これらが示すことは、かつては工業に従事していた集団が、今は神様の神餞を用意する農業集団に身をやつしていると言うこと。
根本的には槌は工業の道具。さらに、輝針城までに出てきた情報を整理すると、仏像などの宗教美術に用いられた経緯のある品と類推される。キャラクター個々の種族と能力の強大差による序列から、所有する道具の能力も含めた格付けへ幻想郷は移行している節が読み取られる。つまり、仏具、神器、祭器の作り手、使い手は宗教の守護者の力を限定的に己の評価に加算できる。
 もし勝手に動き勝手に戦う仏像を軍団単位で用意できる勢力があれば、一大勢力として数えられる。動く仏像はモビルスーツ以上の能力を付与される見込みもある。

仮定として槌は仏師が宗教美術を作るために使った品であり、それはイナバ達の先祖である工業集団だとする。さらに鬼にも味方する。(朝鮮半島のかや国に由来すると想定し、岡山県の温羅を始め、鬼とは白人のみならぬ外国人のことだと考える。日本人も他国からグース、小鬼とよばれることがあるわけだし。)そして是非曲直庁による鬼の就労状況を嘆いているものと考える。
 小槌は最終的に、幻想郷に、月でこき使われ報われないイナバ達に新しい居場所を用意しようと考えた。そして手始めに永夜抄の顛末で人里と交流するように仕向けた。
 次に、風神録を外の世界に対する干渉で誘発させた。早苗による業務停止命令をさせた。さびれきってはいるものの「幻想郷の信仰は私の神様のもの」市場独占状態の博麗=クビライ神社の地位低下を図った。
 要塞堅固な妖怪の山の自衛に博麗が潰されれば、対抗馬である洩矢神社も要らなくなるから撤退してもらう。結局両天秤にかける相手がほしかっただけではある。
 が、この小槌、自分の目的に利用する相手は早苗と決定していたようだ。早苗が航空型ヒューマロイドだからか?
早苗のぬさを見ればわかるが、虫を捕まえた一旦木綿、わらしべ長者をあしらっている。さらに、東方心綺楼までいった段階で、人里の人間が、宗教家に支持率を募られる地位にまで上っていった。人間の地位向上を望んでいる早苗に嬉しい話だ。
 鬼人正邪は、鬼族というより幽霊族有数の呪い師だ。系列的に魂魄妖夢森近霖之助が近いはず。「虐げられている妖怪を救うのだ」。きひ→きび、でわかるように有名な吉備津神社の温羅の遠い係累だろう。一説には百済の王子がなった鬼だと言われている。雨月物語で語られているように、有料で占いをしてくれる。感想を言うと妖夢、ゴーストをまとめるだけで羊飼いの仕事しているようなものなのに、ゆゆこの世話役までしてかわいそうに思える。かといって性格、思い込みの激しさと臆病さが不安で野放しにできない。地霊殿で暮らした方が幸せになれる気がする。

地霊殿編の異変であるが、温羅との関わりが深い。温羅は米を炊く釜の音で占いを行う。霊夢×紫編では空を指して[こいつは何の神を飲んだと思う?][湯沸しの神じゃないかな]といったやり取りが存在する。炊飯のための湯を沸かし、次の星蓮船編で、空を飛ぶ鉢=食器と、空を飛ぶ穀倉=米びつを出現させることで温羅の儀式を表現したのでないか。
空の第三の足のエネルギーにせよ、緋想天での緋色の雲が集めたエネルギーを、天子が埋めた要石をアンテナにして、地の底までバイパスされたものだろうと推測する。地震兵器と言うのも電磁波を原理に用いている。ナズーリンダウジング、物品探査も電磁波を魚群探知機のように用いたものでないか。雨雲、気団の観測にも電磁波を用いていると聞く。あるいはカッパによる人里の龍の像の天気予報も緋想の雲と同じ電磁波によるレーダー探査が原理なのでないかと思われる。

 

 

 

 

 

 

 本題を進めて。小槌の計画のコンセプトは「強力な道具を持っていれば、特別な縁や出自を持った神職の能力者でなくても妖怪との交戦が出来る。むしろ、より金、富を売り手に渡せるものが、より技術的来歴的に優れた道具を得るチャンスに恵まれる」という思想を広めるもの。
 「月の技術力に支えられた道具はすごい。外の世界以上に凄そう」と輝夜が博覧会をやって知らしめ、儚月抄八雲紫をすら退治した実績がある。

 

本題を進めて。ひなない天子やお空が、分かりやすいモデルである。使い手自身は阿求にけなされるレベルなのに、本質はつかんでないくせに得物をマニュアル操作する点に関しては大きな事象を呼び出せるレベルになっていた。